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バックナンバー礼拝堂 

 


 

  無題(No.00020) 2001/6/22

 

神父  「え〜、今更言うのもなんですが、予選会が終わるまではこちらの更新はお休みさせていただきます」

シスター「・・・・・・・」

神父  「ん?なんじゃ、おったのか」

シスター「当然ですわ。礼拝堂は私なしでは成り立ちませんので」

神父  「は、そ、そうか。・・ハハ。ま、まあ、・・いやいや、そんな訳なんじゃが・・・」

シスター「・・ああ、久しぶりの出番だと思いましたのに・・・(ぐすん)」

神父  「いやあ、ハハ、なんだ、その・・」

シスター「・・わたくしの日記も作ってくださいまし」

神父  「・・え?あ、いやいや、ハハ、そんなことしたら、ますます大変になるではないか」

シスター「何故ですの?だって大変なのは私で、神父様には関係ないんじゃございませんの?」

神父  「・・え、いや、ま、・・そ、そうなんじゃが、そうなんだけれども、・・しかし実は何故かそうでもないんじゃなこれが」

シスター「・・・まあ」

神父  「・・・はい」

 

神父  「それではこれにて!」

シスター「8月にお会いしましょう!」

 

 


 

  無題(No.00019) 2001/5/24

 

シスター「神父様」

神父  「はい。なんでございましょう」

シスター「いいかげん更新なされたらいかがですの?前回の更新より、すでに1ヶ月が過ぎようとしております」

神父  「・・・・うむ・・わかっとるんじゃが・・・」

シスター「あ〜あ、最初の頃なんて毎日の様に更新してましたのに。今やもう1ヶ月ペースですわね。やる気はあるのかしら?」

神父  「ぬぬぬ!なんと!ちょっとまてシスターよ。あの時と今では全く状況がちがいすぎる!そんな簡単な言葉ででは言い表せぬ、例えようもない世界にワシは足を踏み入れておるのじゃ!しかももうすぐこの日の為に毎日毎日ラジコンをしていると言っても過言ではない全日本の予選会が確実に近づいておる!することは次から次へと山積みで、毎日ちゃーんと仕事へ行っているのが不思議なくらいぢゃ!!エッヘン!!」

シスター「いばらないでください。・・・・・ハァ・・・・たかがラジコンで・・・」

(!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!)

神父  「キィーーーーーーーー!!!なんとなんとなんとなんとなんとなんとなんとなんとなんと!!!!このワシがこのワシがこのワシがこのワシが愛し愛して愛されて、すべてを捧げているラジコン様に向かってたかがとはなんじゃたかがとは!ラジコンはワシの人生そのものじゃぞシスターよ!ワシが毎日何を考えて生活しておるかしっとるか!?ええ?!ワシが毎日なにを考えて仕事しておるかしっとるか!?ええ?!ワシが毎日何を考えてメシを食ってるかしっとるか!?ええ?!ワシが毎日何を考えて睡眠してるかしっとるか!?ええ?!ワシが毎日何を考えて呼吸しているかしっとるか?ええ?!ワシが毎日何を考えてまばたきしとるかしっとるか!?ええ?!ワシが毎日○▲□×◎・・・・」

シスター「・・ア・・アーメン」

 


 

 

  雨の日は別の顔 (No.00018) 2001/4/26

 

シスター「・・さあ、お買い物もすんだし、帰ってご飯の仕込みでも・・(!)」

    「(あら?神父様のお車だわ)」

    「・・・・・・・・・・・・・・」

    「(教会とは反対の方向にむかってる・・)」

    「・・・・・・・・・・・・・・」

    「(今日は雨だから早く帰ってくると思ってたのに・・・)」

    「・・・・・・・・・・・・・・」

    「(まあ行き先は大体察しがつくのだけれど・・)」

    「(・・よし、つけちゃえ!)」

 

 

    「(到着したようね・・)」

    「(やっぱりここか)」

    「(神父様の行くところといえば、サーキットかラジコンショップ、それかこのホームセンタくらいですものね)」

    「(ということは、まず神父様の向かわれるところはあそこね)」

     

    「(うふふっ。やっぱり。)」

    「(えーと、このハンダコーナーには大体8分から10分くらいね)」

    「(あ〜あ、あれ神父様が持ってるのと同じ物じゃない。自分が持っている物を見て一体何が嬉しいのかしら)」

    「(理解不可能だわ)」

    「(こうやって見ていても、まず買う事は無いのよねぇ)」

    「(はぁ・・・こんなヒト、他にもいるのかしら)」

    「(!!・・動きだした!)」

 

    「(・・今日の記録は・・・・)」

    「(9分40秒か。残念!記録更新ならず!)」

 

    「(そして次に向かうところは・・)」

    「(おもむろに発電機コーナーをチェックしつつも・・・・)」

    「(!)」

    「(あら?!今日は立ち止まったわ!)」

    「(?????)」

    「(あらら、カタログで数値をチェックしてるのね)」

    「(いつも値段こそ見るものの、「わしゃ確かに発電機には魅力は感じるが、あくまでも夢じゃ!別に本気で買おうなんてこれっぽちも思っとらんから安心するがよい」とかなんとか言ってるくせに・・)」

    「(あれはわたくしの前だけの言葉だったようね・・)」

    「(あ〜あ、すわりこんじゃった・・・)」

    「・・・・・・・・・・・・・」

    「・・・・・・・・・・・・・」

 

    「(バカバカしい。もうかえりま・・)」

    「(!)」

    「(動いた!)」

    「(ということは、遂にあそこね!」

     

           「(・・よし・・いいわ・・)」

    「(そっちよそっち・・)」

    「(よし、そこを曲がって・・・)」

    「(そう、そう、そう!)」

    「(やったー!大当たりー!)」

 

    「(あははははは!遂にきましたわね!わたくしがラジコン以上に理解不可能な神父様のもうひとつのアブナイ趣味!)」

    「(懐中電灯コーナー!)」

    「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

    「(ああ、いつもながら神父様が懐中電灯を眺めるお姿はアブナすぎる・・・・)」

    「(いやん!ニヤニヤしてるニヤニヤ!しかもこれまた神父様がお持ちになってるのと同じ懐中電灯を見ながら!)」

    「(・・・・ア、アーメン・・・)」

 

    「(次は・・・・)」

    「(わたくしの経験からすると・・・)」

    「(まあ、電池及び充電電池コーナーでしょう)」

    「(・・・ハイ正解)」

    「・・・・・・・・・・・・」

    「・・・・・・・・・・・・」

 

    「(あ〜あ。今度こそ本当に帰りましょ。時間の無駄ですわ)」

    「(どうせこのあとは、いつもの如くドラムリールと台車、そしてキャンプ用品でテーブルとイスとパラソルをご覧になって、結局100円から1000円まで位のものを買うくらいかな・・)」

    「(そしてレジの前で客単価上げ作戦のキットカットをおもむろにつかんで・・)」

    「(教会に着いたら、「ただいま我が愛しのシスターよ!どうだ?今日は帰りが早かったじゃろう!ワシだって雨の日くらいは早く帰るんじゃ!ハイおみやげじゃぞ!」と、一応機嫌をとるのよね・・)」

    「(まあ、害はないからかわいいもんですけど)」

     

    「(さっ、帰りま・・)」

    「(!)」

神父  「!!な、なんじゃシスターよ!一体ここで何をしておる!」

シスター「神父様こそ何してらっしゃるのですか?」

神父  「え?わ、ワシか?わ、ワシはじゃな、えーと、あ、あの、その・・・・」

シスター「わたくしにキットカットのおみやげを買いに来たんでしょ?」

神父  「お?・・お、おお、そうじゃそうじゃ!よ、よくわかったな!さ、さすがじゃのシスターよ!」

シスター「・・・・・・・・・・・」

神父  「・・・・・・・・・・・」

シスター「して神父様」

神父  「はい。なんですか?」

シスター「どうしてキットカットを買いに、わざわざ遠回りをしてこちらに来られたのですか?ここにくるまでにお菓子のひとつやふたつ、どこででも買えたんじゃございませんこと?」

神父  「・・え?・・あ・・・、そ、そそそりゃ、あんた、こ、ここここのキットカットは、ひ、一味違うからじゃな・・」

シスター「・・・・・・・・・・・・」

神父  「・・・ハハ」

シスター「(やはりこのお方って・・・)」

 

 

神父  「・・懐中電灯マニアックス作ろーかのう」

シスター「どうぞご自由に」

神父  「・・発電機欲しいのう」

シスター「どうぞご自由に・・・なるわけないでしょ!!」

神父  「・・ハイ」

 

 


 

 

シスター「神父様」

神父  「ん?なんじゃ?タイトル無しにいきなり始まったな」

シスター「まずは今シーズン初レース優勝おめでとうございます」

神父  「お?お、おう。なんじゃ、いつもと雰囲気が違うな」

シスター「今年も昨年に続き、快調なすべりだしですわね」

神父  「う、うむ。まあな。ワシにしてはまあまあ良くやった方じゃろう」

シスター「またまたご謙遜を。周りのみなさんは「やっぱりあいつは速い」なんて思ってるかも?」

神父  「だから謙遜なんてしておらんて。わしに才能は微塵のかけらもない。」

シスター「そんな事言っちゃって。心の中じゃ「ラジコン始めて2年足らずおれって天才?」なんて思ってるんじゃありませんこと?」

神父  「・・いやらしいなぁ。わしがどれだけ苦労と努力を重ねにかさねておるか、おぬしが一番知っとろーに」

シスター「うふふ、冗談ですわよ。神父様は本当に本当に人に言うには恥ずかしいくらいの涙ぐましい努力を今までに、そして現在も続けておりますものね!」

神父  「うむ。まだまだまだまだへたくそのワシじゃが、この短い期間で相当上達したのも事実!・・ちっぽけではあるが、そんなワシの努力の一旦を」

シスター「今日はお話いたします!」

神父  「チャンチャン♪」

 

 

この物語は、一人の平凡な若者がラジコンの魔力にとりつかれ、ラジコンに貞操を誓い、ただひたすら貪欲に、悲しいまでにひたむきに、そして勝利の為に毎日路面と自分に向き合う愛と感動の物語である!

 

 ・・・なぜ彼はそこまでに自分を傷め続けるのか・・・

 ・・・なぜ彼はそこまでに自分と戦わねばならないのか・・・

 

神父  「・・・・・・・・・」

シスター「・・・・・・・・・」

神父  「・・・なんじゃこのクサイコピーは。一体どこから持ってきた」

シスター「・・わたくしに聞かれても・・・」

 

  血染めのプロポ vol.1 (No.00017) 2001/4/22

 

 

 3年前の私は明らかにおかしかった。どうおかしかったといえば、つまり生き方に問題があった。金である。そう、誰もが一度は夢みる「お金持ち」になりたかったのである。その当時私にはみなぎる自信もあった。商売すれば絶対的に成功するという、根拠のない自信に満ち溢れていた。

 表向きには服屋さんで働くちょっとお洒落なおにいさん。夜といえば毎晩の様に飲みに歩き、常におねーちゃんとの接触を試みていた。もちろん自分を磨く事にぬかりはない。外見から内面、そして知識と度胸にいたるまで、レベルの高いおねーちゃんに一歩も引けをとらないよう、完全に武装していた。

 あと私に足りないもの。それは金である。その当時の私の理想とする生活を営むには全く金が足りなかった。

 そんな一見派手にも見える表向きの生活の一方、私には裏があった。ちゃらちゃらと生活しているように見せながらも、裏では常に商売への、金持ちになる為の目論見があった。毎日が目論見の為の必死の勉強である。腹黒いと言われようが仕方がない。現に当時の私は既に正気を失っていた。朝起きてから夜寝るまで、常に金持ちになる事を夢見ていた。その夢も、「何になりたい」とか、「何をして生きたい」とか心の中の偶像的なものではなく、ただ純粋に「金持ちになりたい」という見栄と盈虚、いい女と毎日映画のような生活をしたいという、とても寂しいものだった。

 そんなある日、私は遂にベールを脱いだ。当時働いていた店の社長の期待も、いままで築いてきた基盤もすべて捨て去って。誰もが反対した。当然だ。裏切りにも似た罪悪感と、無謀なまでの展望が、私の心をしめつけた。しかしもう立ち止まる事は出来ない。若い私は突っ走るのみで、周りの意見を聞く耳も持たなかった。

 しかし、そんな無謀にも思える転換は以外にも成功した。驚くほど順調だった。どんどんどんどん金が入ってくる。勿論相応の努力はしているが、金の入り具合からすると、サラリーマンの苦労に対する金の入り様からは比率が全く違う。気分が良かった。自分が偉い人だという、バカな錯覚に陥っていた。既に休みを取る事なんか忘れ、友達とも連絡をとらず、ただ毎日カネ、カネ、カネ。そんな生活が約半年続き、このとき私は鬼になっていた。

 

 そんな鬼になった私にも人間の心は残っていた。皮肉にも私の当時尊敬していた鬼をみて思ったのである。

 

 「将来私は、こんな金と女の事しか頭にない人の様になって、果たして幸せなのだろうか。」

 

 私はまだ完全に鬼には犯されていなかった。私が人間に戻るきっかけとなった正面衝突の事故は、その数日後の出来事である。

 

毎日が暇だった。実際体は相当痛かったが、基本的に健康そのものである。病院での一日はとても長く、二度とやるまいと思っていたスーパーファミコンでのドラクエX(Y?)も、人生2度目のエンディングを迎えた。

 

 「これからどうしようかなぁ。」

 

 そんなことを思ったか思ってなかったか今となってはどうでも良いが、多分、その様な事を考えていたのだろうと思う。次々に退院していく人を尻目に、自分がこの先どうやって生きていこうかの丁度岐路にたたされている様な、そんな感覚が頭をよぎった。時間も経つにつれ、どんどん体も回復していく。もう患者同士の将棋にも完全に飽きていた。そして私は毎日が外出。世間の様子も伺いつつ、考え込む毎日が続いた。何しろ自分の信じてきた生き方を自ら否定してしまったのだから。もう考え込みすぎて、現実逃避するしか私に道は残されていなかった。しかしそんなところに道が隠されていようとは、その時の私には知る由もなかったのである。

 

 「そういや、本格的にラジコンしてぇなぁ」

 

 いつ思い立ったかもう覚えてはいない。半ば現実逃避半分、とにかくそう思ったのだ。私の小学生時代、異常なまでのラジコンブームがあったのは確かである。当然私も例にもれず、何台か所有していた。今思えば、あのトキメキ、感動、喜び、ワクワク感は人生随一だったかもしれない。自動車を無線で遠隔操作できる。加えてメカニカル。それだけでただやみくもに訳もわからず楽しかった。勿論誰かと競い合うわけでもなし、当然レースに出るわけでもない。15時間かかる充電器でバッテリー1本を充電し、速さへの憧れからか所有欲からか解からないが、チューンドモーターの装着のせいで5分程度走らせて、すべて終了。15時間充電してたったの5分。それでも楽しかった。今よりも楽しかったかもしれない。私はあの時の感動と楽しさを、知らず知らずの内に求めていたのかもしれない。そして私のラジコンに対する考え方だけはある意味特別だった。疲れ果てた私の心を童心に戻してくれる、唯一の宝物のような存在であった。現に小、中、高、大、そして社会人になってすさんでいっても、必ず一定の感覚でラジコンの事をふと思い出す、そんな存在だった。そんな私は実は密か(?)にラジコンを以前購入していた。完全な衝動買いで、その車は殆ど走行する事なく、自宅の片隅で埃をかぶって眠っていた。勿論、サービス業体質になっていた私にはレースに出る休みが全く無く、そうなるのは当然の成り行きだった。今思えば、それが私のラジコンのに求める遊び方はレース思考であった事が、窺い知る事ができる。

 私が本格的にラジコンを始める条件は存分に整っていた。時間も金も充分にあった。しこたま貯めた金と、毎日寝ているだけで入ってくる入院給付金。そして慰謝料。しかし不思議とその時は、金に対する執着はもう消えていた。

 

 しばらくは病院を抜け出し、パイロンを空き地に敷いて一人での練習が始まった。勿論レースに出場する為である。今思うと至極バカバカしい事だが、やはりレースに出場する以上、かなり上達してからでないといやだった。そんな孤独な練習は殆どの場合無意味である事を、今は知っている。特に初心者が始める場合、自分の殻に閉じ困って練習すると全くと言っていいほど進歩はない。仮に操縦がうまくなったとしても、先生がいないため悪い方向に進んでしまう。うまくなりたかったら、とにかくサーキットに足を運ばないといけない。そして先生を見つけることだ。どんなにヘタクソでもよいからとにかくレースに出ることだ。くだらないプライドも完全に捨て去る事だ。下手だといって邪魔にする輩は殴ってしまえばよい。しかしそんな事、当時の私には知る由もなかった。

 勇気を振り絞って初のサーキットデビュー。私の心配をよそに、サーキットの先輩達は快く、そして暖かく迎え入れてくれた。私の孤独な練習は約一ヶ月間続いたのだが、その一日はその練習の半年分もの練習に匹敵、いやそれ以上だった。それから1、2回サーキットで練習しただろうか。すぐにレースデビューの日は訪れた。

 

 「行きたいけどなぁ。」

 

 いまでこそ偉そうな事を言う私だが、正直、レース当日も行こうか行かまいか迷っていた。知ってる人間のいない所に、ましてやレースに始めての人間が行くというのは相当勇気がいるものだ。私は、一応充電だけは家ですませ、重い腰をあげてコースに向かった。午前11時をまわっていただろうか、レースは9時からと聞かされていたのにその時間に到着するとは恐らく出るつもりがなかったのだろう。私は当時まだラジコンのレースというものを見た事もなかった。雰囲気もなにも知らないのだ。どのように進行して、どのように走るのか?。すべてが未知の世界。普段そんなに消極的ではない私だが、その時ばかりは随分臆病になっていた。

 

 「来るの遅いよ!」

 

 と、数日前始めて会って、親切にしてくれた方がそういってくれた。このとき私の緊張も少しばかり和らいだ。幸か不幸か、その日のレースは前日の雨で路面がぬれていた為、開始が遅れていたのだ。

 

 「早く用意して!」

 

有無をいわさず私はレースに出場する事となった。現在の私はこの方のおかげでラジコンの世界に踏み入る事が出来たと言っても過言ではない。私も例に漏れず、誰でも最初はどうしてもレースというものは敷居が高い。そんな橋渡しになってくれる人間の存在は非常に大きいと感じている。おせっかいと言われ様が、なれなれしいと言われ様が現在の私は初心者になるべく声をかけるようにし、くどいほどレースへの出場を勧める。勿論ラジコンはレースがすべてとは言わないが、世界が大幅に変わる事は間違いない。コースに来る以上、多少なりともレースへの出場は考えているはずなのだ。そして人間である以上、少しでも速くなりたいはずなのだ。

 私の予選が始まった。意識とはうらはらに、足が震える。日常生活に於いて、ここまで緊張することは殆どなく、そして随分久しぶりの事だった。モーターはキット購入時より100パックは走らせたであろうダイナランストック。タイヤはキット付属のよく分らないスリックタイヤ。バッテリーは来る日も来る日も毎日4回は充電したであろうタミヤの1400NP。しかしそんなエクイップメント的なハンデは全くもって関係なく、それ以前にただ単にヘタクソだった。結果は当然、予選、決勝共に最下位。それでも無我夢中で走らせた後の満足感といえば、今でも鮮明に思い出せるくらいとても楽しく、そしてラジコンのレースに出場できたという満足感でいっぱいだった。そしてエキスパートクラスの人たちの走りはまさに雲の上の走りで、ただただ感動するばかりであった。

 この時既に、私の心の中には確実に変化が起きていた。それは今までの生き方とは180度違い、今後の人生の生き方のきっかけとなりうるものだった。

 

 「ラジコンを極めたい、そして勝ちたい」

 

 その翌日から私の地獄の様な練習の日々が始まった。大げさではなく、雨が降った日以外は、毎日朝8時から日が暮れるまでの練習。当然セッティングなんてものは何も分らない。知識も何一つ無い。とにかくがむしゃらに走らせ続けた。一日平均して30パック。人に笑われながらも練習用と割り切ってタミヤの1400NPを6本購入。金は充分にあったが、無職の身の為、余分には使いたくなかった。自分には金が無いものだと言い聞かせ、余分なものは一切購入しなかった。お昼ごはんも自分でおにぎりを作って食べた。その時私の持っているバッテリーは1400NPが4本。1400SPが6本。1700SPが3本。計13本。当時レース用にしていた虎の子の1700SPも一日2〜3回は充電した。周りの人間もあきれるほど、毎日毎日練習にいそしんだ。

 そして次のレースにはフレッシュマンクラスで見事優勝をかざった。それはそうだ。たった一ヶ月で人の1年分は練習しただろうか。しかし私の練習熱は冷める事無く、むしろ加速していった。そんな日が2ヶ月は続いた。正直金も相当浪費したが、そんな事は全く問題じゃなかった。そして私はいつしか主と呼ばれるようになった。理由は明白。そこに行けば必ず私が居るからだ。この呼ばれ方はわたしにとって誇りでもあった。

 その次のレースでは既にエキスパートクラスに昇格していた。この時点で人の3年、いや、4年分は練習しただろうか。しかし私にはレースでの経験、又は情報量が圧倒的に足りなかった。通常コレが欠けると上達は一向にしない。しかし私にはそれを補う程の狂ったような練習量があった。非常に遠回りではあったが、確実に上達していった。現にそのレースでは当時最速と呼ばれていた人に予選で勝っている。その時の事は私にとって忘れられないものだ。こその予選が終わった時に、自然と拍手が湧き起こった。決勝ではなく予選でだ。何故かというと、その最速の人に、ラジコン始めて3ヶ月のヤツが勝ってしまったからだ。一生忘れられないであろう思い出である。しかし当然決勝では負けている。この後から、他のレベルの高いサーキットでもエキスパートクラスにエントリーする様になった。当然地獄の練習は更に加速する。

 そして私はラジコンを始めて5ヶ月で、無謀にも全日本の予選会に出場した。結果は全く歯が立たず、下から5番目。オイルサーフェスの特殊な路面で、1回しか練習に行かなかったものの、その結果はかなりショックだった。

 

 「このままではダメだ」

 

 その数日後から私は新しい練習法を投入した。更に練習量を増やす為の苦肉の策である。私は日中の練習の後、24分の1カーの室内練習を実践した。最初はマルイの「RCクラブ」というおもちゃの様なものだ。誰もが一度は試みるであろう妻へのラジコン引き込み作戦の実施の為、2台購入した。(実は入院中に結婚している。結婚したてで無職という事を考えると、先の練習がどれだけ狂気で地獄だという事が分っていただけるであろうか)当然作戦は失敗し、2台とも私の練習量に耐え切れず、一台、そして又一台と壊れていった。

 そんな私にも壁が訪れた。いくらいくら練習に練習を重ねても、もう一歩上が見えてこない。異常なまでの悔しさが私にのしかかる。正直、この時ラジコンが少しつまらなくなっていた。しかしこのまま終われるハズがない。当然生活の一部となっているラジコン練習に手を緩めることは皆無だった。

 

 「絶対に絶対に速くないといやだ!」

 

 なぜにここまで速さにこだわるのか、何がそこまで駆り立てるのか、正直自分でもわからない。気付いた時にはプロポを握っている。趣味であるにもかかわらず、行きたくなくても行くなんて事は日常茶飯事。雨が降るのを待ち望む日もある。晴れれば絶対に行かないといけない為、メンテが出来ないからだ。寝る時ベッドの中でプロポを握る。ひとつはイメージトレーニングの為、もうひとつにはプロポに神経を張り巡らせたい為。朝起きた時にプロポを握ったままでいる様になるまでには、半年を有した。レースには誰よりも早く到着し、誰よりも遅く帰らねばならない。これは鉄則だ。少しでも多くレースの空気を吸う為に。

 ここまで読んで引く人もいるだろう。そんだけすりゃ、という人もいるだろう。そうだ。私はここまでしてるのだ。所詮ラジコンでそこまで・・という人もいるかもしれない。私にはその考え方は出来ない。逃げだと感じるからだ。通常ここまですれば、もう少しうまくなっていても不思議ではないと思う。やはり才能もセンスもない。才能の無い人間が出来る事といえば、練習しかないのだ。プロポが血で染まるほど、練習するしかないのだ。

 

 いつの間にか就職もしていた。子供もいる。相変わらずの圧倒的な練習量を誇るが、夜のミニッツ練習二時間も現在は中断を余儀なくされている。しかし私は今とても幸せだ。もう自分の生き方に迷いもない。なぜならばこんなに真剣に命をかけれるほどの趣味があるからだ。私にはラジコンと家族、そして必要なだけの収入があれば充分幸せである。もう金は特別必要ない。ラジコンをしていても充分貯金もできる。ラジコンを真剣にしていてもつつましく生きていく自信もある。いや、むしろ気づくのが遅すぎたのだろう。心なしかラジコンを真剣にやっている人たちは、実生活もとてもしあわせそうだ。というよりは、ラジコンに限らず、真剣に趣味を持っている人たちはとても幸せだと考える。くだらない野望や願望は身を燻らせるだけだ。

 

 「クウッ、一筋縄ではいかないヤツだぜ!」

 

 と、今日も独り言をつぶやきながら、ラジコンが出来る喜びを、そして趣味に打ちこめる事のできる自分をかみしめる。

 

 「明日も練習だ!くぅ〜!楽しみ〜♪」

 

 私は本当に幸せ者である。

 

                                                      

 

 

 

シスター「・・・・・・・・・・」

神父  「・・ん?なんじゃ?なんか感想を言わんかい」

シスター「・・なんだか全然わたくしの想像していた雰囲気とちがいますわ」

神父  「・・ハハ、わしゃいっぺん、こうゆーのやってみたかったんじゃ!」

シスター「・・なんかもっと楽しくて、くだらないのを期待してましたのに・・」

神父  「心配いらん!もう頼まれてもこんな面倒で長い事はせん!やっぱりいつものヤツが楽しくて楽じゃわい!」

シスター「はあ」

神父  「しかしこれはこれで凄いじゃろう!みよこのラジキチぶりを!ラジキチとはこのくらいとなって始めて言えるのじゃ!ラジコンに対する情熱を語るには、最低限度このくらいの気合が入っておらんといかんじゃろう!!ホホホ!」

シスター「・・・・・・・本当におおバカです」

神父  「ありがとう!」

シスター「・・それともうひとつ気になる事が」

神父  「なんじゃ?」

シスター「上のタイトルの横に「vol.1」とありましたが」

神父  「・・10年後じゃな」

シスター「・・この教会、10年もちますかねえ」

神父  「待て!10年後!」

シスター「はいはい」

 

 

 


 

 

  ある愛の電話 (No.00016) 2001/4/12

 

神父  「(フンフフンフフン♪)・・・ピロロロロローー」

(お、電話か・・どれどれ・・・・・・なんじゃシスターか・・・・)

神父  「もしもし」

シスター「もしもし」

神父  「はいはい、なんじゃ?」

シスター「ごきげんいかがですか神父さま」

神父  「はいはい、ごきげんですよ。で、なんじゃ一体。悪いがわしゃ今忙しいのでな。」

シスター「あら、忙しいと?今なにを?」

神父  「・・・・・は?」

シスター「いや、だから、今何をしてらっしゃるのですか?」

神父  「・・・・・・・・」

シスター「神父さま?」

神父  「シスターよ」

シスター「はい」

神父  「その質問に意味はあるのか?」

シスター「え?」

神父  「じゃからその問いにワシがいちいち答える必要性があるのかと聞いておるのじゃ!」

シスター「え、・・だ、だって」

神父  「だってもくそもない!その問いはワシが知りうる限り、今現在この地球上でもっとも意味のないチョー愚問じゃぞっ!」

シスター「い、いや・・」

神父  「おぬし本当にワシが今何をしておるかわからないとでもいうのか?」

シスター「・・・いえ」

神父  「じゃろう!ぢゃあなぜそんな意味の無い事をいちいち聞く!なぜそんな解かりきったことをいちいち言葉にしたいのじゃ!」

シスター「・・そんなにムキにならなくても・・・」

神父  「前にも言ったと思うが、わしゃ非建設的で非効率な事は何よりもキライキライなのじゃ!ぢゃからおぬしの女独特の最も非建設的な会話にはついていけん!!なにが「今何してるのですか?」ぢゃ!アホか!」

シスター「ひ、ひどい、ひどすぎですわ神父さま!こんなのでここまで言うなんて、絶対パッシングがきますわよ!」

神父  「ハン!パッシングがこわくてこんなテキストしかないサイトを存続できるかってんだ!ココは言葉がすべてなのじゃぞ!それなのに言葉にちゅうちょしてたまるかってんだ!」

シスター「・・まあまあ神父さまったら・・・今日はやけに尻上がりにハイテンションですわね」

神父  「大体おぬしがワシにチョー愚問をなげかけるからじゃな・・」

シスター「・・失礼いたしました・・」

神父  「ヘン!わかりゃあいいんじゃわかりゃ!」

シスター「(ああ、かわいそうなわたくし・・・)」

神父  「で、用件はなんじゃ?」

シスター「はい。今日の帰りにお買い物をしてきてほしくって・・・」

神父  「うむ。いいじゃろう。しかしワシャ今金があんまりないのでな、そんなに多くは買えんぞ」

シスター「あら?」

神父  「ん?なんじゃ?」

シスター「神父さま今なんと?」

神父  「え?か、金があんまりな・・」

シスター「おかしいですわ!」

神父  「え?な、なにがじゃ?なにがおかしいのじゃ?さっぱりわからんぞ」

シスター「いいえ、わたくしの知っている限り神父さまのお財布には、つい先日大枚3枚は入っておりましたが。それが1〜2日程度で卵や牛肉や納豆や人参やネギが買えない程の金額になっているとでも?」

神父  「え?え?え?な、なななな何の事じゃ?わ、わしゃ知らんぞ!そ、そんな大金ワシが持ち歩くわけなかろう!ば、バカな事言うんじゃない!え?ま、まてよ!、そ、そうじゃ!そー言えば貯金・・」

シスター「今日は玄関に税関を設け、かつラジコン部屋の家宅捜索といきますわ」

神父  「ちょっ、ちょっとまった!なんじゃ!ワシをうたがっとるのか?!そんな見苦しい事はやめようよ」

シスター「見苦しいのはどっちですの!!」

神父  「い、いや、そーいえば、た、たたたたタイヤを少々購入したやもしれんのう」

シスター「他には?」

神父  「いやー、他にって・・大体こんなもん」

シスター「(ギロッ!)」

神父  「ハイ!(で、電話越しなのに・・)」

シスター「今日は今すぐお帰り下さいませ」

神父  「はい!ただいま今すぐおおいに承知致しましたでございます!わたくし神父、命をかけてあなた様のもとへ・・」

シスター「(プツッ・・・プー・・プー・・プー)」

神父  「き、切れた・・」

(か・・・・・神よ・・・・・・・)

 

 

シスター「あの、耐久ネタは?」

神父  「わしゃ今からメンテぢゃ!今週末は、今シーズン初のレースぢゃからのう」

シスター「・・・で?耐久ネタは?」

神父  「あーいそがしいそがし」

シスター「・・やっぱり」

 

 


 

 

  無題 (No.00015) 2001/4/8

 

神父  「ただいまぁ〜」

シスター「・・・・・・・・」

神父  「・・ん?どうした?」

シスター「どうもこうもありません」

神父  「な、なんだ、なにを怒っておるのじゃ・・・ハッ!・・も、もしかしてサイクロンTC2がバレ・・」

シスター「ん?なんですの?サイクロ?」

神父  「い、いい、いやいや・・な、なななななんでもない」

シスター「・・・・・・・」

神父  「え、そ、それで、な、一体なんじゃな?ホホ!・・」

シスター「まあ、今の怪しい言動は後日じっくり伺うとして」

神父  「トホホ・・」

シスター「なんですの最近のこの更新速度の遅さは!この他愛もないコンテンツでも我が教会の唯一のコンテンツですのよ!」

神父  「・・いやぁ・・だってぇ〜・・・・」

シスター「だってとはなんですの子供みたいに!」

神父  「だってだって、わしゃラジコンで忙しすぎるんだもん!毎日毎日ラジコンしないと死んじゃうんだもん!」

シスター「ですから死ぬわけないでしょ!」

神父  「死ぬったら死ぬんだも〜ん!」

シスター「・・・・ホントに死ぬんですね?」

神父  「・・・・ホントに死ぬ」

シスター「・・・・一応お伺いしますが」

神父  「・・・・なんじゃ」

シスター「それは「生きがいを失い、生きてる意味がない」と言う事か、若しくは「明らかに心停止による事実上の死亡」かどちらですの?」

神父  「心停止による死亡」

シスター「・・・・・・・・・」

神父  「・・・・・・・・・」

シスター「キィーーー!!」

 

 

神父  「この「無題」というので、細かい更新を頻繁にするってのはどうじゃ?」

シスター「・・おすきになさって下さい」

神父  「そうか!ではお言葉に甘えて・・」

シスター「・・(それだっていつまで続くことやら)・・」

 

 


 

 

  究極の晴れ男 (No.00014) 2001/3/26 

 

神父  「・・・・・・」

シスター「?????」

神父  「・・どうかこの純朴なるあなたのしもべのこの我に・・」

シスター「?????」

神父  「・・どうかどうか輝ける万物の主たる恵みの・・」

シスター「?????」

神父  「・・すべてを統たるあなた様のお力を・・」

シスター「?????」

神父  「・・この私めにこの私めにお分けくださいませぇーーー!!!」

シスター「?????」

神父  「・・ふう・・・・これで一安心じゃ。では今から明日に備えてメンテ開始とするかの♪」

シスター「・・あ・・、あのう・・・」

神父  「(!)」

シスター「・・・・・・・」

神父  「・・や!ややや!も、もしかしておぬし今のを見ておったのか!」

シスター「・・は、はい」

神父  「・・全部か?」

シスター「・・一部始終」

神父  「かーー!えらいっこっちゃ!大変な事だ!遂に見られてしまったか!このワシのこのワシの絶対に人には明かせぬ秘密を!」

シスター「・・ひ、秘密ですか?」

神父  「そうぢゃそうぢゃ!これはたとえワシとお前の仲でも明かせる事ではないのぢゃ!」

シスター「そ、そんな・・・・一体どんな秘密ですの?」

神父  「・・お!!」

シスター「・・え?!」

神父  「・・なんじゃ・・・・何かわかった訳ではないのぢゃな?」

シスター「・・ま、まあ。あれだけで一体何がわかるのかと・・・」

神父  「・・はは・・心配して損したわい!そうぢゃな!ワシもあせるあまり早合点しておった。あれだけでは解かるはずないよな。ほほ!」

シスター「ですわね。あれだけではなんだか訳のわからないちょっと危ない人ですものね」

神父  「危ない人とはなんだ危ない人とは。あれはもの凄く神聖で崇高で、かつ世界でもそれが出来るのは選ばれし一握りの人間だけなのだぞ!」

シスター「・・はあ」

神父  「なんだなんだその気の無い返事は!さてはおぬし、このワシの力をみくびっておるな!」

シスター「いやいや、みくびるもなにも、その力が内緒なのであればわたくしにはソレを判断する余地もありませんわ」

神父  「・・・うぬぬぬ!どうもどこかでこのワシを馬鹿にしておるな」

シスター「いえいえとんでもございませんわ神父さま」

神父  「いいや馬鹿にしておる!その目は間違いない!」

シスター「はあ」

神父  「・・さてはおぬし、このワシの秘密を知りたいのぢゃな?」

シスター「・・まあ、それだけ言われると多少なりとも」

神父  「・・ホホ、残念ながらこれは本当にヤバイのでな、やはり言うわけにはいかんのう許しておくれシスターよ」

シスター「・・そうですか、残念ですが」

神父  「・・・・・・・」

シスター「・・・・・・・」

神父  「・・キィーーーー!!知りたいのなら知りたいと言えよぅ!そうかそうか、そこまで言うのなら仕方がない!特別に教えてやるゆえ絶対誰にも言うでないぞ!いいか!たまげるなよ!」

シスター「べ、別にわたくしそこま・・」

神父  「ええい!いいかよく聞け!一度しか言わんぞ!」

シスター「だから別にいわなく・・」

神父  「実はぢゃな!」

シスター「・・はい」

神父  「ワシはぢゃな!」

シスター「・・ええ」

神父  「なんとぢゃな!」

シスター「・・・・・」

神父  「・・天気を操作できるのぢゃ!」

シスター「・・・・・・・・・」

神父  「・・・・・・・・・」

シスター「・・・・・・・・・はい?」

神父  「うぬぬ!だから例え大雨であろうが、ワシが晴れてほしいときには間違いなく100%晴れにする事が可能なのぢゃ!」

シスター「・・・・・・・・・」

神父  「うへへへ!どうぢゃ驚いたろう!これはまさに人知を超えた神の領域とは思わんかね!その辺の安っぽい占い師や神主や似非雨乞い師とは格が違うのぢゃ格が!」

シスター「・・・はあ」

神父  「・・じゃろうじゃろう、お前ごとき凡人にワシの能力が理解できないのは当然承知じゃ!てゆうか理解してもらおうなんてこれっぽっちも思っとらんわい!だからわしゃ言いとなかったんぢゃ!」

シスター「(・・・・このお方の凄いところは、本当に自分の力だと思ってる事ですわね・・・)」

神父  「まあしかしぢゃな!これはワシといえどなかなか大変な事でな、ほんの少しでも心に迷いがあるときはできないのぢゃ!完全に完璧に心の底から「晴れて欲しいィィ!!」と思うときでないと晴れてくれん!でもそう思ったときの効き目は凄いぞぉ!現に昨年は降水確率80%以上の時を4回以上覆しておる!!うへへへーーー!!」

シスター「(・・同じ状況におかれたラジコン好きの人間が他にも大勢いることをお忘れなく神父さま・・・)」

神父  「どうぢゃ!どうぢゃ!まいったかシスターよ!」

シスター「(・・しかもパーセンテージを考えれば、年間でそのくらいははずれる事が分るでしょうに・・・・)」

神父  「ふん!なんだなんだその哀れみの顔は!だからわしゃ言うのはいやだったんぢゃ!凡人め!」

シスター「(・・あ、ある意味究極の晴れ男ですわね・・)」

 

 

神父  「・・言っとくがな、わしゃ冗談抜きで本当に自分の力を信じておるぞ!」

シスター「・・はいはい」

神父  「・・いいや、だれがなんと言おうと絶対ぢゃ!間違いない間違いない間違いない間違いない・・・」

シスター「・・(こ、これだけ思ってるとあながち効き目があったりして・・・)」

神父  「耐久よ!!晴れろ!!」

シスター「(・・なるほど・・)」

 


  悲しい性 (No.00013) 2001/3/21

 

神父  「・・・・・・」

(・・キョロッ、キョロッ)

(・・ギィィィィィーーーーー・・・)

(・・カッ・・チャン・・・・)

(・・ゴックン・・・・)

(・・ドキドキドキドキドキ・・・)

(・・キョロ・・キョロ・・・)

(・・フゥゥゥゥゥーーー・・・)

(・・ヒタ・・ヒタ・・ヒタ・・ヒタ・・・キョロッ・・キョロッ・・ヒタ・・ヒタ・・ヒタ・・)

神父  「(・・・・い、いまだ)」

(・・ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ!!)

神父  「(・・いいぞ!いいぞ!・・)」

(・・カサカサカサカサカサカサカサ・・・キョロ・・キョロ・・)

(・・カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ!!)

神父  「(よ、よし、いける!今日はいけるぞ〜!)」

(ヒタヒタヒタヒタヒタ!)

シスター「・・神父さま」

神父  「(!!!!!ギクッゥ!!!!!)」

シスター「・・神父さま」

神父  「・・お・・、いや、あ・・・・た、ただいま!」

シスター「・・異常に不自然ですわ」

神父  「お?そ、そ、そうかい?べ、別に、う、後ろめたいことなんて・・」

シスター「・・「ギクッゥ」という音も聞こえてくるほどでした」

神父  「な、なななななななんの事か、わ、わからんな」

シスター「・・そんなに後ろめたい物を購入されたのですか?」

神父  「こ、ここここ購入?ま、まままままさか?ワ、ワワワワワシが、そ、そそそそそ・・」

シスター「その後ろに隠してる微妙なサイズの箱は、わたくしの勘から言うと相当高価なものですね」

神父  「え?あ、こ、これか?これはじゃな、そ、その、あの、なんだ、アレぢゃ!」

シスター「・・アレ?」

神父  「そ、そう、アレ、つまり・・・・そう、あの・・も、ももらったんぢゃ!」

シスター「・・あら、そうですの?ふぅん・・」

神父  「・・ぢゃ、ワ、ワシは、こ・・これで・・」

シスター「・・お待ちください神父さま」

神父  「・・な、なんじゃ?ワシはこう見えてもいろいろと忙しいのでな、例えきょうばかりは・・・」

シスター「神父さま!」

神父  「ハイ!」

シスター「みぐるしいですわ」

神父  「・・はい」

シスター「・・で、一体なんですのソレは」

神父  「こ、これはぢゃな、その、あの、ば、バッテリーじゃ・・」

シスター「へえ、なんのバッテリーですの」

神父  「・・う、うむ、まあ、言うなればこの教会の存続に大きくかかわるものじゃの・・」

シスター「・・・・もう少し具体的に」

神父  「・・パ、パソコンのバッテリーです」

シスター「・・・・・・・・・」

神父  「・・ハハ」

シスター「・・で、お値段は?」

神父  「・・ハハハハ」

シスター「・・(ギロッ!)」

神父  「い、1万2千円でございます」

シスター「・・・・・・・」

神父  「・・・・・・・」

シスター「・・で、それを購入した事によって何か神父さまにメリットはあるのですか?」

神父  「も、もちろんじゃ!」

シスター「では、場合によっては大目に見ますわ」

神父  「・・ま、まず、ただでさえロングランのワシのパソコンぢゃが、そのバッテリーを投入したことにより約8時間の連続使用が可能になる!」

シスター「それで?」

神父  「そ、それで、例えばラジコンの現場で我が礼拝堂の更新が可能になったりするのぢゃ!」

シスター「・・・・・・・・・・」

神父  「・・・・・・・・・・」

シスター「・・で?」

神父  「あ、あと、たとえばラジコンの現場にて煩わしいコンセントに接続せずともレースの間くらいはレジュ-ム&復旧を繰り返す事で充分に我がパソコンを活用でき、かつ、余計なアンペアを消費しない事によって全体の電源が落ちる事を未然に防ぐ事が出来る!」

シスター「・・・・・・・・・」

神父  「・・・・・・・・・」

シスター「神父さまは一体ラジコンの最中に何にパソコンを使用するのですか?」

神父  「・・た、たとえば、ギア比をエクセルで計・・」

シスター「電卓が早いです」

神父  「・・た、たとえば、セッティングシートをダウンロー」

シスター「自宅でプリントアウトしておいた方がお手軽でしょう」

神父  「・・た、たとえば、Webの閲覧をし」

シスター「レースの最中にですか?」

神父  「・・た・たとえば、サイクロンのプログラムの変」

シスター「バッテリーの値段でピットウイザードが買えたのでは?」

神父  「・・た・たとえば、ロケットMAXのプログ」

シスター「ロケットを買いましょう」

神父  「・・た、たとえば、モーターダイノで」

シスター「モーターダイノを買いましょう」

神父  「・・・・・・・・・」

シスター「以上ですか?」

神父  「・・うぬぬぬぬぬぬ!!いいやいいやまだまだぢゃ!たとえばレース当日のラップカウンターに使用していたパソコンが急に調子悪かったときには重宝するし、なんといってもこのバッテリーは3600ミリアンペアもあるのぢゃ!3000ミリアンペアなんて屁ぢゃ屁!大容量自慢のパワーズGTなんか全然目じゃない!!これならばいざというときは6ターンで5分もたす事も不可能ではない!!うへへへへへへへーーーー!!」

シスター「・・・・・・・」

神父  「・・・・・・・」

シスター「・・完全に物欲のみのご購入ですわね?」

神父  「・・・・・・・」

シスター「・・言い残すことは?」

神父  「・・ありません」

シスター「・・では真の懺悔室へどうぞ」

神父  「・・あ、いや、ど、どどどうかそれだけは・・・」

シスター「・・こちらへ」

神父  「・・い、いや、いや、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー・・・・・」

 

 

シスター「神父さま」

神父  「(イジイジ・・)」

シスター「短くてもいいので、もう少し頻繁に更新をしましょうね」

神父  「(どうせワシなんてワシなんて・・)」

 

 


 

   NEEDS DE NEEDS  (No.00012) 2001/3/15

 

シスター「久しぶりですわね」

神父  「うむ。久しぶりじゃな。」

シスター「シーズンに突入したとたん見事にピタッと止まりましたわね」

神父  「そりゃそうじゃ。ワシの本業はあくまでもラジコンぢゃからな。これであのペースで更新を続けたらわしのラジキチぶりも地に落ちるというものじゃ!」

シスター「・・な、なにもラジキチぶりが地に落ちたところで失うものなど・・」

神父  「なななんと!お前はこれだけワシと一緒に居ながらまだワシのラジコンへの熱愛ぶりをわからぬと申すのか!」

シスター「・・も、もういいですわ」

神父  「うむ。ともかくこの更新もなかなか面白いのではあるが、やはりラジコンの魅力から比べたらその比ではない。ていうか、実際ラジコンを走らせ始めるとメンテやその他やることが多すぎて他のことに手が回らなくなるのが実情ぢゃ!」

シスター「はあ」

神父  「特にほれ、最近はニッケル水素に移行しておるからのう、これがまたナカナカ厄介で家に帰ってから更に充電をして保管せねばならんからまた昨年以上に忙しくなった」

シスター「神父さまはいつでもラジコンをいじってらっしゃいますものね」

神父  「そうなのじゃ。既に承知の事実だとは思うが、ツーリングは精度とセッティングが命!!これを怠っているようじゃ、どんなにすばらしいポテンシャルを秘めている車でも、まさに豚に真珠猫に小判、宝の持ち腐れに鬼に金棒ぢゃ!!」

シスター「あ、あの、最後のはちょっと違うようにおもえるのですが・・」

神父  「こ、細かい事は良い!ともかく走ったら走りっぱなしじゃ、ぜんぜん全く無意味無根のそれこそ本当に速い奴ならそれがどれだけ相当極めて大切な事か、確実にしっておる!!」

シスター「はあ・・」

神父  「例えばぢゃ!」

シスター「は、はい」

神父  「「車をしっかりと確実に妥協を一切せず作り、頻繁に確実なメンテを行い、精度を保つ」と聞いておぬしならどう思う?」

シスター「・・まあ、大切な事ですわね」

神父  「ううううああああ・・・あまいあまいあまいあまいあまいあまいあまいあまいあまいあますぎるぞシスターよ!!!」

シスター「・・・うっ、」

神父  「ワシならこう思うね。「うぅぉおっっ!!こ、こいつはな、なぜそんな大切で凄いことを知っているんだ!そんな事を知っているなんて、こいつは相当凄い奴に違いない!お、恐らく、い、いや、こいつは全日本でもブイブイ言わしてる奴にちがいない!」ってね。」

シスター「そ、そうなのですか・・」

神父  「これを初心者〜中級者は自分では出来ていると思っているから厄介じゃ」

シスター「神父さまはご自分で経験済みですのね?」

神父  「そおじゃ!わしがこれを気づくのにどれだけの苦労を重ねたことか!この難しさはとても文面では言い表せない!」

シスター「はあ」

神父  「と、ともかくじゃな、そのくらい命で、それに気づくことは凄く大変なことなのぢゃ!それに気づいただけで、いとも簡単にエキスパートの道が開けるとワシは思っておる!」

シスター「・・あのーー・・」

神父  「なんじゃ?」

シスター「神父さまは自分がエキスパートだと言いたいので?」

神父  「ち、違うわい!ワシはたしかにへなちょこの地方エキスパートの下っ端ぢゃが、てゆうか全日本レベルではチョー初心者ぢゃが、ワシより速い奴らは当然同程度の事、もしくはそれ以上の事は日常の一部として平然とこなしておる!絶対!!ただ、わしほど大げさには公言せんと思うがの」

シスター「はあ」

神父  「ワシが今年、去年あんなに良い思いをさせてもらった外国製の車からあっさりと国産車に乗り換えたのはこの辺の事もあるのじゃ」

シスター「せっかく年間チャンピオンもとって、神父さまを開花に導いた車でもありますのに」

神父  「んーそおなんじゃがのう。おしいといえば相当かなり死ぬほど惜しいのじゃが・・」

シスター「やはりアレですか?」

神父  「うむ、アレじゃな」

シスター「お土地柄ですわね?」

神父  「お土地柄です」

シスター「随分苦労されてましたものね」

神父  「そうなのじゃ。わしゃラジキチじゃから速ければ値段の高さにはさほど抵抗を示さないのじゃが、なんせこの地方ぢゃパーツが全くといっていいほど手に入らん!パーツが手に入らないとなると、レース活動に相当支障をきたすのでな」

シスター「それは致命的ですわね」

神父  「そうじゃ。さっき言ったような精度を保ったり、良い状態を保つ事においてはもの凄くニーズに相反する。確かに良い車なのじゃが、あれを続けるにはわしゃ引越しをせねばならなくなる。車の差なんて世界戦Cメイン以上になって出てくるとワシは考えておるから、

 

・パーツ供給がよくて

・メンテナンス性がよくて

・身の回りに速いひとが使っていて、セッティング共有ができる

 

という条件から導き出したのが現在の車なのぢゃ!」

シスター「つまり、車の基本性能はほぼ無視できると・・」

神父  「お!いいところに気がついたではないか!!あんなものこんな地方レベルでどうのこうの言う奴は完全に超フレッシュマンぢゃ!車の精度と、タイヤ作りも含めたセッティングがすべてなのじゃよシスターよ!」

シスター「ま、またまた、そんな反感を呼ぶようなお言葉を」

神父  「う、うむ。ちょっと言い過ぎたがわしゃだいたいこんなもんじゃと思っとるのじゃ」

シスター「・・いわんとする事もわかりますが、もう少し発言には気をつけてくださいませ」

神父  「・・・ハイ」

シスター「しかし、先程の条件の3つめなんですが・・・」

神父  「なんじゃ?」

シスター「あ、あの、神父さまにはプライドというものは?・・・」

神父  「ん?ああ、あれか」

シスター「ええ」

神父  「・・全く問題ない」

シスター「・・まあ寂しい」

神父  「かといってワシだって速けりゃなんでもいいってわけじゃないんじゃがの」

シスター「ではなぜですの?」

神父  「わしゃまだ、プライドを持つほど速くなったつもりも偉くなったつもりもない!てゆうか実際現実にそんなに速くないんじゃが・・」

シスター「またまた、そんなご謙遜を」

神父  「く、悔しいが本当に速くはない。」

シスター「ではどのくらい速くなったらプライドをもたれるのですか?」

神父  「ホホ!ワシがプライドを持つときはワールドチャンピオンになった時、と決めておるのぢゃ!」

シスター「・・・ま、まままさか、本当になれるとでも・・」

神父  「い、いや、別に真剣には思っとらんが、いいではないか夢を見るくらい。誰だって夢をみるものじゃろう」

シスター「それにしてもあまりにも圧倒的に現実味がなさすぎですわ」

神父  「ムムム・・なんじゃと!!なんじゃ、じゃあお前はアレか!アレだとでも言いたいのか!?」

シスター「アレとは?」

神父  「お前がもし「クイズミリオネア」に出場できたとして、ムリだとわかっていても心の片隅にでも「もしかすると・・」という気持ちが全くないとでもいうのか!!どうなんだッ!そ、それが全くなかったら人間ではないぞ!ぢゃあお前はナニか、「私は欲を一切捨てさったたブッダです」とでも言いたいのか!どーなんだ!」

シスター「神父さま。それを言うならここは教会ですので「ゴッド」、若しくは「ジーザス」のほうが適当かと」

神父  「キィーー!!」

シスター「あ、怒った・・・・」

 

 

シスター「きょうは随分重くて真面目な話でしたわね」

神父  「うむ。どうもシーズンが始まると熱くなっていかん!」

シスター「こんなノリはおもしろくないのでもうやめましょう」

神父  「そうじゃな、ワシもそう思っておった!どうだこの際、このサイトを、と、冬季限定に・・しちゃうとか・・・」

シスター「(ギロッ・・)」

神父  「ハハ・・」

 

 


 

 無題 (No.00011) 2001/3/12

 

神父  「ゆ、ゆるしてくれ〜!」

シスター「ダメですダメです!」

神父  「だってだって、ラジコンが忙しいし、わしゃラジキチじゃから更新よりもラジコンしたいんじゃぁ〜」

シスター「いけませんいけません!」

神父  「今日だってちょっと気分が乗らなくて行きたくなかったのに、なまじ晴れちゃうもんだから重い腰上げて練習に行ったんじゃぁ〜」

シスター「バカですバカですおかしいです!普通なら行きません!」

神父  「わかってます!わしゃ普通じゃないんです!キチガイです!どーしても速くなりたいのです!行きたくなくても行かねばならんのです!!」

シスター「し、神父さまのお話を聞いていると、こちらの頭がおかしくなりそうですわ!」

神父  「ワシの頭は既におかしいものとして捉えて頂いてけっこうでございます。むしろその方が好都合・・」

シスター「キィーー!」

神父  「あ、で、でででもがが頑張って「バックナンバー」つくったので許してください!」

シスター「・・ぅあんな手抜き作ったうちに入りません!!」

神父  「な、なんと・・」

 

神父  「・・というわけで、「バックナンバー礼拝堂」新設しました」

シスター「・・神父さま、あれはコンテンツではありませんので新設とは言いませんわ。しかも本来ならば今日更新をすることによってバックナンバーというものが生きてくるのかと思うのですが・・」

神父  「・・と、ともかく、バックナンバーもよろしく・・」

シスター「・・アーメン」