還暦つれづれ草

カミさんの誕生日

12月に入るとすぐ、カミさんの誕生日がやってくる。カミさんが誕生日を迎えると、私は七つ違いのあに
さんになる。子供達から誕生日の贈り物が届いて、孫の描いた可愛らしい絵も入っていたりする。 我々
夫婦はというと、近所の寿司屋でささやかな祝杯をあげながら、ぼそぼそと子供や孫達のことを話題にし
てひとときを過ごすのである。息子達はほんとに年末に来るのかとか、嫁さんのお母さんのところへ行か
なくてもいいのかな等々である。

我々のつまむ寿司など知れているが、終わりにコーヒーなどを飲みたくなって、近くのミスタードーナッツ
へ行って、ドーナッツ1個でコーヒーのお代わりをして、また話の続きをする。孫娘は肥りすぎだ。もう少し
痩せなければなあ、とかである。そして、今日はフルコースだったなどと言いながら家へ戻るのである。
まあ、滅多に無いことではあるが。

私が七つ違いのあにさんなので、カミさんが年金を貰えるようになるには、まだあと4・5年はある。その間
私の年金だけでやってゆかねばならないが正直言って苦しい。毎月の私の医療費がかなり掛かるからだ。
カミさんも、早く貰えないかなあと言うのだが、こればかりはどうにもならない。

とまあ、最初は子供達や孫達の話をしているのだが、行き着くのはやはりお金の話になってしまう。今月
は年末宝くじが発売されている。「どうする?買う?」と話は出るのだが、なかなか決心がつかない。それ
というのも、我が家はくじと云う物にとんと縁がないとみえて当たったことがない。お年玉付き年賀葉書だ
って切手シートが当たるか当たらないかで、インターネットの数ある懸賞だって当たったことはない。勿論
宝くじでは末等だけしか当たらない。

でもまあ、買わなきゃ当たらないし、年末までのはかない夢を買うとしますか。

('03年12月9日)


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