福井の小さな山歩記


あげはら山手前のピーク

地元の方に、あげはら山まで道が付いているとお聞きしたので、昨日に引き続いて谷集落にやって来
たのだ。谷集落を少し過ぎた所に産業廃棄物最終処分場がある。その向かいから山に入る道がある。
10分程で長い石垣のある広い処の横を通ります。此処に来れば道は間違えていないと云うことです。



右側に細い道がある ここが登り口

道なりに行くと小さな沢伝いに行く様な気配で、その前に左に直角に登るような新しい道みたいなのが
ありましたが、真っ直ぐ行くと何やら道があやふやになり、今なら尾根に取り付けると,左の斜面を直登
した。さっきの左へ登る道の様なものが尾根に登る道だったのかも知れない。

歩き出して40分程で尾根に乗った。高度680mくらい、反対側は杉の植林地で、杉がまだ若くて空
が開けて明るいところだ。これから登る875mのとんがった山が目の前にそそり立つ感じで望まれる。
少し休憩して登り始めたが、道と云う感じではない。尾根だから人は通るのでそれらしい跡はあるが、
それも尾根が細くなり高度を増すと、灌木に行く手を阻まれ悪戦苦闘の連続となる。
それにとても急な尾根で腕力で登ることが多くなり、えらいところに来てしまったなと思う。これが地元
の方の云う道なのか、それとも別のルートがあるのかな、などと考えてしまうのだ。

ザックがやたら木々に引っかかり、ザックの雨蓋のジッパーが開いて、もう少しで地図や携帯電話が
落ちるところだった。気が付いてホットした。全く気づかずに帰りには自分の帽子を拾ったのである。



あげはら山手前の この山を登って来ました。

1時間程で高度差200mを登って875mのピークに到着です。バナナなどを食べて休憩。眺望は無し。
それはいいとしても、これから先の方も全く何も見えない。少し歩くのにも灌木が邪魔して、偵察に歩い
たらザックを置いた場所へなかなか戻れなくなる有様なのだ。もう少し前に、雪が上の方に残っている
時期に来るべきだということで、ここから引き返すことにした。

細い急な尾根に降りる処には赤いテープを付けておいたので、まずそれを探し慎重に降り、11時過ぎ
に往きに休憩した杉の明るい植林地で、今登ってきたピークを眺めながら冷たいビールを飲んだ。

そこからは更に尾根を下ったのだが、やはり道らしくはないし、尾根をはずれて下る道が見当たらない、
薮に突入する手前で左の杉林の斜面をどんどんと下り、ついにはひどい沢におりてしまい、やっとのこと
反対側へ這い上がると、そこは見覚えのある長い石垣のある広い処だった。全くのまぐれ当たりだった。



昔の屋敷跡か 長い石垣と広場がある

地元の年輩の方も、登山口は教えやすいがルートを口で言うのは難しいし、2万5千分の1地図も見慣
れていないだろう。また、道と一口に云っても我々の思い浮かべるものとは違う場合もある。でも、今日
も先へ行けば歩きやすい道があったかも知れない。行けばなんとかなるものだと思う。

('03年6月8日)
2万5千分の1地図 「北谷」


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