還暦つれづれ草
孫は辛党
ひょんな事から長男の嫁さんとその子供が一週間我が家に滞在することになった。孫の愛海ちゃん
は一歳四ヶ月、なかなか繊細な神経の持ち主の様で、我が家の二人の息子のご幼少の頃のような
具合にはいかないみたいなのだ。見慣れていない人は、距離を置いて対面しないと、えらい大泣きに
みまわれることになる。自分のことを何か言われていると感じるようなことになると、これまた大泣きと
なるのだ。全く以て扱いが難しい。
しかし、よく食べるのである。納豆を御飯とかき混ぜて食べるのが好きらしいが、キュウリも大好きの
ようだ。トマトにも目がない。魚がまた好物のようで、カレイの干物を焼くと完全に無くなるまで離れな
い。イクラを好きな子供は多いが、やはりプチプチ感がいいのか一粒一粒口に運んで味わっている。
クッキーには見向きもしないが、塩せんべいはよく食べる。だけど、もずくの酢の物が大好物というの
には驚いてしまった。これでは全くの辛党ではないか。
麺類もよく食べる。しかも人に口へ運んで貰うのではなくて、自分の手で口へ運びたいのだ。これは
なかなか良い事ではあるのだが、納豆から何から全部手づかみなのだから大変といえば大変なこと
だ。でも、その食べっぷりと食べ物の内容から云うと、将来はきっと大酒のみになるのではないかと
想像してしまう。愛海ちゃんのママもお酒は嫌いなほうではなさそうだし。
男親は成長した子供と一杯やるのが楽しみだが、この頼もしい孫娘が成長したときに一杯飲み交わ
すということが出来れば、これまた素晴らしいことに違いない。しかし、この孫娘が二十歳になる頃に
は、私は84歳にもなっていて、それこそ生きているかどうか判らない状況なのである。
孫は可愛い。だけど疲れる。誰かうまいことを言っていた。「孫は来て嬉しい帰って嬉しい」と云うもの
なのだそうだ。
('04年6月22日)
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