鷲鞍岳


鷲鞍岳は和泉村の九頭竜スキー場の上にある1010.5mの山である。この山には'01年6月に
カミさんと登った。その時も誰にも会わなかったが今回も我々だけだった。この時期、寒い雪の中
をこの山に登るのは余程物好きなのかも知れない。

9時に国民宿舎前に車を置いて歩きだす。最初小さな橋を渡ってすぐに階段を登るゲレンデコース
をとる。スキー場は人もまばらで野外スピーカーだけがうるさい。やっと滑れるくらいの雪ではないか
と思う。登山道は薄く雪があるだけでカンジキの必要はない。

しかし、登るにしたがってだんだん雪は深くなってきた。上が新雪で次ぎがザラメ、その下が空洞に
なっていたりして、林道に出る前の急登はしんどかった。私はしんがりなので、それでも楽なほうだ。
でもやたらに鼻汁が出てきて困った。何回も鼻をかんだが、それでもすぐにポタポタと鼻水を垂らしな
がら歩く始末なのである。

林道に出たのは11時10分にもなっていた。ここからは新雪が深くカンジキを装着。そうすると先頭を
歩く方は大変で、脚が上がらないと言いながら3人の方が交代で歩いた。私だけはいつもしんがりで
楽をしていたのだが、私の体力ではついて行くのがやっとで、ラッセルではスピードが遅いので私とし
てはやっとではあるがついて行けるのだ。みなさんには感謝するのみである。

尾根の上は下から粉雪と共に風が音をたてて吹き上がってきてあまりいい気持ちはしない。それでも
時々薄日が射すと暖かい。細い木々がまばらに生えている尾根を4人の隊列が進む。しかし、頂上は
まだがまだかという感じで、反射板が見えた時はほっとした。頂上着は12時55分にもなったいた。



頂上の表示板の前の雪を踏んでその陰でラーメンなどをつくって食事。寒いので1時半には下山開始
となった。どの尾根を降りるかということになったが、結局夏道の役場前コースの尾根をとることになっ
た。しばらく下ると雪の下に階段が認められ、一カ所横へそれて登り返したりしながら、石徹白川の合
流点を見下ろす急な階段を下りきったのは3時10分だった。

国民宿舎前の車まで凍った道を25分ばかり歩いて、3時35分着。国民宿舎のお風呂で暖まって帰路
についた。家に着いたら6時をまわっていて、帰るなりストーブの前にへたり込んでカミさんに笑われて
しまった。今日はなかなかしんどかったのである。

('04年1月11日)
2万5千分の1地図 「越前朝日」


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