還暦つれづれ草


牧師さんも大変なのだ

静岡へ赴任して一年になろうとしている息子から電話があり、茨城へ転勤の内示があったと言ってきた。
静岡の地元にもとけ込んで馴染んできた頃だと思うのだが、一年で異動とは牧師の世界もなかなか大変
なようである。牧師さんもローテーションがあるのだろうか。

「牧師」という言葉から受けるイメージは、ヨーロッパの白黒映画で懺悔を聴く様子や、祈りに明け暮れる
姿が思い浮かぶ。まさにスローライフそのものみたいなのであるが、どうして、そんなものではないらしい。

早速異動先を地図帳で探したら、随分と田舎田舎したところと云う感じを受ける。住所が「○○村」なのだ。
すぐに合併で村ではなくなるだろうけど、交通の便も悪いみたいだ。なにしろ全寮制の中学校に附属する
教会だというのである。

今時全寮制などと聞くと、静かに勉強出来る環境の中に学校を造るので、とてもへんぴなところにわざわざ
こしらえたのかなと考えたりする。生徒が簡単に抜け出せないのでは等とひねくれた見方も浮かんでくるの
だ。なにしろ我々は育った時代が良くない。生きていくのも大変なあの「鐘の鳴る丘チンコンカン」の時代な
のだから、少しくらいひねくれた者がいても不思議ではないのだ。
私はあのドラマが嫌いだった。子供ながら、これでもかこれでもかと悪い状況を創り出してドラマを長続きさ
せている様に思われたからだ。私は「水戸黄門」みたいな単純なのが好きだ。しかし黄門様が好きなタイプ
はボケ易いという説もあるのだが、そう云われてもどうにもならない。

話しがそれたが、遠くて不便では2月に生まれた孫の成長も、なかなか見に行けないということになる。そ
こで、異動する前の3月中旬に静岡に孫の顔を見に行こうということになった。はてさてどんな顔をしている
のか、今から楽しみにしている。

('03年2月26日)


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