福井の小さな山歩記
カミさんと行く大長山
カミさんと登る山は白山がよく見えるとか紅葉が綺麗だとか、一般受けする処でなくてはならない。
過去には随分とマイナーな山もあったけど、今年は気を使ってなかなかの山を選んだつもりなのだ。
そこで今回はあの大長山(1671.4m)にした。私は'99年10月2日に登っているが、多分白山は
見えなかったとみえて写真がない。しかし、今回は快晴の予報で是非写真を残したいところなのだ。
休日で、しかも人気の赤兎山と遭難で有名になった大長山の登山口が一緒なので、駐車場が満杯
になる恐れがあるので7時少し前に家を出た。1時間半掛かって登山口、8時40分に歩き出したの
だが、2回目の小さな沢を渉るとき、カミさんが石で足を滑らして尻餅をついてしまった。その時に突
き指をしたらしい。あとで見ると指が腫れ上がってしまっていた。
小原峠のお地蔵 白山禅定道はこの先まだ未整備らしい
何しろ登山道は霜柱が立ち、石は雪を薄く被って凍っている。小原峠付近から薄く雪が積もっていた。
峠で雪を被った白山が望まれ、今日は大気も澄んで一段と綺麗に見える。 赤兎山への道は日陰で
凍っていたようだが、大長山への道は南向きで雪が融けかかっていて助かる。しかし、日陰では久し
ぶりにさくさくと雪の感触を味わった。ピークを越えての下りは雪で膝に負担が無くて軽く歩ける。
刈安山からいくつかのアップダウンを、右にくっきりとした白山連峰を眺めながらゆっくりと歩いた。頂
上に近づくと11時だと云うのに、もう何人かの方々が戻って来る。赤兎山へも登るのかも知れない。
11時半に素晴らしい展望が拡がる頂上に着いた。休憩を入れて2時間50分、ガイドブックの参考タ
イムより大幅にゆっくりだ。
大長山からの白山
しかし、今日は雲一つない快晴、おまけに澄み渡っている。文句を付けようがない天気だ。カミさんも
満足な様子で早速あちこちにメールを発信している。白山を目の前にして、これもまた久しぶりにガス
を使ってうどんを食べたりコーヒーを飲んだりした。風が無くて陽射しが暖かく汗の冷えを感じないのだ。
可愛らしい男の子の声がして、お父さんに連れられた小学低学年と思われる元気な子供が登ってき
た。お父さんもたじたじの元気な子だった。最近は山でこのような子供連れの姿を見かけることが少な
くなった。それだけに微笑ましい気持にさせてくれる。
赤兎山を望む
頂上で1時間ばかり過ごして、名残惜しい感じで下山した。しかし、帰りの道は雪解けでドロドロとな
っていてひどい状況だ。私のズボンは濡れると伸びるので、ドロドロになった裾を引きずって歩いている
様になってしまったのである。
下りも2時間20分も掛かって車へ戻った。小原集落の橋のゲートには、11月25日から雪のための冬
の通行止めの予告があった。赤兎山も大長山も静けさを取り戻す季節に入るのだ。
('04年11月23日)
<2万5千分の1地図 「願教寺山」「加賀市ノ瀬」
頂上手前から
親子