福井の小さな山歩記


五波峠から八ケ峰・中山谷山

勤労感謝の日、好天の予報なのでどうしようかと悩んだ。それというのも、翌24日(日)も山の会での
山行となっているからだ。そこで足慣らし程度のコースで、且つ若丹国境を歩けるものということで此処
に決めた。カミさんも日曜日は町内のゴルフ大会と云うので、あまりきつい処は翌日に影響するので丁度
よい加減だと思う。

素晴らしく晴れわたり、身も心も軽くなる様なお天気なのである。2時間以上も車を走らせて五波峠から
歩き出したのは9時だった。私は以前、堂本から古道を辿って八ケ峰に登っているので、今日は稜線歩
きを楽しむつもりだったが、まさに快適そのものだったのである。

五波峠は、小浜と京を結んだ重要な道・五波谷越の峠で、今の舗装道路が出来る前は、永い歴史の刻ま
れた深く掘られた峠道がはっきりとついていたそうである。今は峠の祠さえ無くなってしまったのだ。



五波峠から最初のピークからの八ケ峰

ブナやミズナラはすっかりはを落とし、稜線の両側の見通しもいい。適度なアップダウンの繰り返しが続
き、じっとりと汗が出てくる。家族連れ向き、シニア向きで今日出会った人達も夫婦とか子供連れの方達
がほとんだだった。山頂では京都側からのご夫婦一組だけで写真を撮ってあげた。雪をいただいた白山
が望めた。ついひと月ばかり前に登った白山なのにと不思議な感じさえする。



八ケ峰山頂 肉眼では真っ白な白山が見えていたのですが

往復して五波峠に戻ったのは12時少し前で、コーヒーを沸かして昼食とした。しかし12時半には終わっ
てしまい、せっかく遠く名田庄村まで来たのだからと、五波峠から稜線を反対側に辿り、中山谷山まで行
って見ることにしたのだ。2.5万図には名前が載っていない山だ。791.8mとなっている。

峠からはすぐに笹藪の中を進み、杉の植林や雑木林の中の小さなアップダウンをかすかな踏み跡を辿る。
こまめにビニールテープが付けられて助かるが、それでも判りにくいところがある。中山谷山分岐に出る。
案内の標識に中山谷山はすぐそことあったのでこれ幸いと向かったのだが、登ったピークには何の標識
も無く三角点も見当たらない。地図を見たらまだ手前の747mのピークだった。

    

      五波峠の石碑の辺りから笹藪の中へ入る                  中山谷山への分岐点の標識 凝っている

そこで峠から55分も過ぎていたので戻ろうかと思ったのだが、カミさんがそこからはっきりとした道が付い
ていると云うので先へ進むことにした。確かに尾根の上を行く良い道で、15分程で中山谷山の山頂に到
達することが出来た。さらに道があり京大の演習林の方へ降りるらしい。



中山谷山は笹藪のなだらかな尾根の先に三角点があった

急いで戻ったので分岐点を見過ごして権蔵峠の方へ少し進んでしまい、おかしいおかしいと地図やGPS
を引っぱり出したりしたのである。戻りはそれ以後も道をずれたことが数回あったが、その都度尾根の上
へ出ることにして事なきを得た。これでだいたい若丹国境の稜線は歩けることが判った。次ぎの峠歩きが
楽しみになってきたのである。

(11月23日)
<五波峠から八ケ峰・中山谷山への足跡>


           目次へ