北陸の峠道


花立峠・ドライブで

この峠は、福井県の織田町に「朝日町の飛び地」が深く食い込んだ処にある。山歩きを始めた頃
武周ケ池から越知山に登ったのだが、武周ケ池の横を通るのはそれ以来だ。舗装されてはいるが
所々土砂が流れ出た跡が残る細い道を進む。だいぶ行くと道は広くジグザグになり、まもなく峠に
着く。そのジグザグ道になる手前に蔵のような建物がある。この辺りが茗荷地区なのだろうか。


花立峠

 
旧花立峠の石仏


峠から望む六所山

峠道は笈松の方へ降りて行くが、こちらの方が道は広いし走りやすい。近くにいこいの森等の施設
があるためかも知れない。旧花立峠は、舗装された峠から遊歩道を少し登った処にある地蔵小屋
辺りと思われる。昔はどういうふうに道が付いていたのか判らないが、尾根伝いに越知山から六所
山(698.3m)へ、花立峠を通って修験者が行き交っていたのだろうか。峠からは西に六所山を目
の前に見ることが出来る。

  
左は六所山登山口の石仏 ちょっと高い所にある        右二つは六所山への途中のもの 大きな岩の上にある

私はまだ、越知神社から花立峠の間は歩いていないが、越知山頂から六所山頂までの間、一丁毎
に地蔵が安置されていたという。峠から越前西部林道3号線をしばらく下ると六所山登山口がある。
目を上げるとお地蔵さんが見える。そこから少し荒れた林道を頂上に向かうと、何体かのお地蔵さん
を見ることが出来る。登山道と林道がごっちゃになって、一丁毎とはいかないかも知れないが、今な
を信仰深い人達によって守られていて嬉しくなる。歴史を感じさせてくれる山なのである。

六所山へ向かう林道は、途中から雑草で路面が見えない状態で、私の車では難しいので引き返し
た。こうあちこち林道が出来ては歩いてくる気にはなりにくい。林道を使わないで登るもともとの道は
歩く人が無くなり、薮や灌木に覆われてしまうのだろう。元々は茗荷辺りから登ったのだろう。


笈松へ下りる途中にあったものの一つ

帰りは笈松の方へ下ったが、道端にはところどころに幾つもの石仏があって、泰澄大師ゆかりの地
に相応しい。2002年1月19日に小川登山口から越知山に登った時の写真を見ても判る様に、越
知山周辺は石仏だらけなのである。

('04年7月28日)

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