還暦つれづれ草

晩秋の一日


今日の話は、天気が良いのでかみさんと二人であちこち歩き回ったというだけの内容なので、
福井の隅々まで歩き回るところを探しておられる方以外は、あまり興味が湧かないと内容です。


勝山市指定文化財天然記念物「岩屋の大杉」

最初は、かみさんが行ったことがないと云うので、みつまた山の登山口がある勝山市岩郷町の
岩屋観音へ。ものすごく大きな杉の木がある処だ。時折ここを訪れる車がやって来る。駐車場
が整備中だった。私は水無山の登り口を見つけたかったのだ。はっきりとしたものは見当たらな
かったが、もしかしたらここかもしれないと云う感じの所があった。

* * * * *

勝山市荒土町堀名中清水の県道112号線沿いに日吉神社というのがある。これは、昨年の
11月23日に越前甲に登った帰り道、あんまり銀杏の黄色が綺麗だったので、寄って写真を
撮ったところだ。今日は、銀鉱山の採掘跡や越前一向一揆が平泉寺を攻撃した頃、この山に
あったという壇ノ端城跡を見たいと思ってやって来た。


県道沿いにある案内板 神社の横には史跡の説明書きなどがある。

昨年と同じ時期なので、やはり境内の銀杏は鮮やかな黄色で迎えてくれた。この境内は銀の
精錬所跡だったとある。神社の横手を登るとすぐに竹林で、橘覧が、ここに赴任した役人で同門
の友人を訪れた際、歌を詠んだという処がある。美味しいお茶をたてたと思われる「銀名水」は、
残念ながら枯れていた。
さらに落ち葉に靴が埋まる様な道を登って行くと、銀鉱山の採掘跡の穴がいくつかある。入口
は狭く中は暗くてよく見えない。こういう採掘跡が沢山あるらしい。
またその上へ登ると壇ノ端城の井戸の跡や空堀の跡、そして本陣跡等がある。ほんとに狭い処
なのだ。一揆勢の山城だから「お城」という言葉からイメージするものとは違うのだろう。

地元の人達のたてられた案内標識が沢山ある。勿論これが無かったら全然判らないのである
が、ご苦労なことだと思う。歩き回って、天気が良く暖かい日なので、じっとりと汗をかいてしま
った。

昼になっていたので勝山市内に出て昔入ったことのある「勝山食堂」でお蕎麦を食べた。柔道
の「やわらちゃん」や落語の「文珍師匠」がお店の方と撮ったと思われる写真が飾ってあった。
お蕎麦もなかなかの味である。

* * * * *

こんどは国道157号線を北谷へ向かう。スキージャムへ行く交差点の処のトンネルを過ぎて
間もなく杉山口バス停があり、そこを左に入り杉山鉱泉へ向かう。恐竜の化石が出た場所も
こちらの方にある。杉山鉱泉を過ぎてさらに奥へ進む。目的は、小松市新保町との境にある
木地山峠と、白峰村桑島との境にある小豆峠への、二つの峠への登り口が何処にあるかを
確かめたいと云うことなのである。

現在売られている2万5千分の1の地図には、峠は表示されていないので道の記入もない。
しかし、たまたま手元にあった地図には、現在の林道の記入は無いが、峠道の記入があり二
つの地図を見ながら、ほぼこの辺からだなと云う所に行き着いたのである。しかし、道が狭く、
車を停めておくところがないので落ち着いて歩き回れない。この間にも2台の車がやってきた
りした。地元の方達が冬に備えての作業をされているらしいのだ。もう雪が降りそうだから、こ
こえ来るのは来年の雪解け後になるのだろうか。

少しでも雪が降ったら、今日18万キロを超えた私の普通乗用車では、とてもこの道へ入ること
は出来ない。それでなくとも今回も底がガリガリとつかえたりしたのだ。4輪駆動のRV車が欲
しいこの頃なのである。

(’00・11・26)


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