北陸の峠道


仏峠・岐阜県側から

前回はほんとに惜しいところで引き返したので、より簡単に行けると聞いた岐阜県側から登ることにした。
東海北陸自動車道の岐阜大和ICを降りたところが県道52号白鳥板取線で、それを左、板取方向へ走る。
25分ほどで内ケ谷川に架かる出合橋に至る。これを渡らずに右に川沿いの林道へ入る。角にお地蔵さん
があるので、この川沿いの道が昔からあった峠道に近いものなのだろうと思う。舗装はないし路肩が崩れ
ていて危なっかしい箇所もある。

走ること3〜4kmでがっちりとしたゲートにぶち当たり、そこに車を置いて林道を歩くことになる。このゲートは
一年中閉まっているとのことだ。すっきりとした林道で川を見下ろしながら気持ちよく歩ける道だ。30分程で
仏谷川と書かれた小さな橋を渡ると右に登る林道へ入る。仏谷で、また川に沿って緩く登ると15分位で林道
は川から離れるので、そこからは、林道から川沿いの峠への道へ入る。



仏峠の小さなお地蔵さん



文化元年(1804)と刻まれた南無妙法蓮華経の石柱

峠道らしいものを期待していたが、全く道と呼べるようなものでなく、草ぼうぼうで石ころは多いし凹凸もあって
草で地面が見えないので歩きにくい。さらに崩壊しているところもあって危ない。峠道らしいと言えば、峠の前
後の数十mくらいなものだった。でも、峠にお地蔵さんがいてくれるので救われる。これが無かったら、たとえ
その昔(天正三年・1576)、織田の軍勢が一向一揆討伐のため大挙してここを通ったと聞かされても、なか
なか来る気にはなれないと思う。

9時50分にゲートから歩き出して、峠道には手こずる所もあって、峠には11時25分に着いた。ちょっと貧血の
様な感じになったので、水分を多く摂って食事にした。それから前回引き返した処へ下ってみることにする。
ものの10分程で行けたのだが、もう道らしいものは無いようで沢の中を歩かなければならない様だ。沢を歩く
と真っ直ぐだし、何も障害物がないのですぐなのだ。これでこの峠の両側を歩けたので満足したのである。沢沿
いの道はもう道とは言えない。峠間近のU字型の短いが峠道らしい道も多くの倒木に埋もれてしまっているの
は寂しい。

('04年7月14日)
<足跡>



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仏峠