北陸の峠道


板垣峠


2万5千分の1地図「稲荷」のほぼ中間辺りに板垣トンネルがある。その真上ではないが、稜線上に板垣峠
がある。勿論、府中(武生)や鯖江と池田郷とを結ぶ便利な道だったと思われる。鯖江の誠照寺の檀家回り
にも使われたと云われるが、大野の蝿帽子峠や金草岳の桧尾峠をぐるっと廻ったというから驚きだ。



板垣トンネル その上が板垣峠

今立町から国道417号を進み、板垣トンネル直前で八つ杉自然公園の方へ入る。峠へ向かう道は無いと思う
ので稜線を辿ることにして、キャンプ場を通って自然観察舎のある稜線へ向かう。稜線へ出る手前で車がスリ
ップして登らなくなって、そこへ車を置いて歩いたが、後から来た車が登っていったのである。やはり4WDか。



板垣峠 池田側は後ろ右へと降りている

予報に反して曇りだが、ガスの切れ目から板垣の集落が下の方に見える。自然観察舎をまわって稜線を歩く。
途中まで遊歩道みたいで、あと少しが藪を除けながらという感じとなったが、直線で500m程度で板垣峠に着
いた。お地蔵さんは無く、峠道は両側ともに林道で消えていたが、ここが峠だと判るはっきりとしたU字型の道が
残っていた。高度は450mくらい。

林道を歩いてキャンプ場そばの八つ杉大権現の処へ出て、そこから少し登って車の処へ戻った。あちこち遊歩
道だらけという感じなのである。

キャンプ場入り口の三叉路には石仏が3体集められて鎮座されている。推測するに、峠のお地蔵さんや道途中
にあった石仏をここに遷したのではなかろうか。それぞれが古さが異なるものの様だ。

 

キャンプ場入り口の石仏

帰りは月尾谷を通る旧道を下ったが、舗装されているとはいえ、新道(国道417)が出来てからは通行量も少な
いとみえ、杉の枯れ葉が濡れて路面を覆い、土砂崩れの箇所もあり慎重に運転して下った。この旧道が旧峠道
に近い道筋に造られたのか、或いは旧道と国道417号の間に旧峠道があったのかは判らないが、いづれにして
もその辺りだと思う。

また、下の地図の一番下にいい加減に付け足してあるが、中居町へ通じる道も古くから使われていたとある。

今日は散策と云った感じだった。今立町の街へ入り、「森六」で「おろしそば」の大盛りを食べて遅い昼食とした。

(3月30日)



         目次へ