金草岳(冠山峠より)
天気は回復する予報だったが、車が冠山峠へ近づくに従って雲の中で弱い雨粒がフロントガラスを
濡らす状態だ。それでも冠山峠には4・5台の車が停まっていた。今日は女性3人男性7人の10人
と当会としては多いほうだ。
9時、全員雨合羽を着て空の祠のところから歩き出す。今日初めての年輩の方が二人参加されたの
で割と緩やかなペースで一列になって進む。幸い雨は落ちないが、両脇の草や枝の水滴で、合羽は
たちまちびっしょりと濡れる。その内には汗で内側もびっしょりだ。
峠の標高が1000m位なので、横へ移動する感じかと思ったら下りが多い。何も見えないガスの中
なので10人1列が黙々と歩くのみ。道は刈り払われた笹の葉を踏んで歩くところが多いが、濡れて
いるのであまり歩きやすくはない。左からソバク又林道からの道が上がって来ていて、そこから間も
なく桧尾峠に着いた。冠山峠から1時間だった。標高998m、やはり何も見えず休憩して先へ進む。
しばらくなだらかな道で背の高い笹の間を歩くが、やがて白倉岳への登りとなる。何処が白倉岳なの
か判らない見たいな感じだったが、やがて最後の登りかなと思うが、なかなか金草岳(1227.1m)
の頂上に到達しない。ガスで周囲が見えないから余計そう思うのだろう。斜面にニッコウキスゲが多く
見え始めていよいよ頂上間近だと判る。
小雨の金草岳山頂
桧尾峠から1時間15分ばかりでついに到着。頂上は我々10人で丁度よいくらいの広さだが、あと4・
5人が登って来て満員御礼と云う感じだった。
それまでずっと雨は無かったが、食事をする間だけ少しぱらついたのだ。私などは立ったままビールを
飲んでパンを食べた。そしてすぐに下山開始、間もなく空が明るくなってきた。桧尾峠で女性3人と私を
入れて男性2人の5人が白倉谷の登山口へ降りることになり別れる。
この道は2年前の7月7日に1人で登ったので知ってはいたが急な下りだ。でもブナ林の峠道は雰囲
気があっていい。途中見事な茸が群生していたのだが「つきよがたけ」という毒茸だとのこと、食べら
れるのなら当の昔に採られていたことだろう。
最後は増水した沢をぼちゃぼちゃと渉って登山口に到着。頂上から2時間20分位、陽が射していて
暑くなりかけていた。帰りは冠荘で温泉に浸かる。500円也。
('03年6月29日)
2万5千分の1地図 「冠山」「古木」