還暦つれづれ草


息子の結婚式

「肩の荷 PartU」とでも云うところか、やっと長男が33歳になる 二日前にゴールインすることが出来た
のである。

東京は原宿の立派な教会で、おおぜいの先生方や先輩、友人に祝福され、厳粛のうちに式を挙げること
が出来た。バイオリンの演奏に始まり、テノール?の方による祝いの歌の独唱、そしてパイプオルガンと
なかなか印象深いものだった。



バイブルボーイとフラワーガール

しかし、フラワーガールといって、花嫁に先立ってバージンロードに花を撒いて歩く役を、3歳の孫娘がや
ったので、これにははらはらさせられどうしだった。 花を撒くのはよかったが、その後式が終わるまで牧師
さんの横に座っていなければならない。牧師さんが聖書を読んだりしている時に後ろへ廻ってバイブルボー
イ(聖書の運び役の少年)へ話し掛けたりし始めたのである。しかしこの少年、4歳だがとてもしっかりして
いて、口に指を当てて静かにというしぐさをしている。救われる思いがしたのだ。

新郎の両親としては怠慢そのものと云うべきか、花嫁のお母さんとは 結婚式当日まで、会ったこともなけ
れば電話で話したこともないという まことにもって驚くべき状況だったのである。まあ、遠い沖縄ということ
もあったのでは有りますが、皆さん心が広い方達ばかりと云う感じで助かりました。



式後のティーパーテイでは、花嫁のお兄さん夫妻が目の覚めるような沖縄のいでたちで三線(さんしん)を
手に沖縄の唄を披露してくれておおいに盛り上がったし、山芋をすりおろして、心を込めて作って持ってきて
くれたサーターアンダギー(沖縄の揚菓子)が、各テーブルに盛られて出され大変感激した。せっかくなので
余ったサーターアンダーギーを、おみやげに沢山貰って帰った。

パーティーは立食で、さすがに若い方達が多かったが、年輩の方に挨拶されるとき、「小川先生のお父さん
ですか?」と云われるので面食らってしまった。親から見ると、あれが先生か?と云う思いが強いからだが、
挨拶で彼が牧師になったと云う事への懸念、不安といった思いを一言述べたかったが、結局当たり障りのな
い短い挨拶となってしまった。目出度い席であまり皆さんの期待に水を差すようでは申し訳ない。

すべてが済んで、福井へ戻る最終の新幹線に乗り、家に辿り着いたのは午前0時を廻ったところで、どっと
疲れが出た感じだった。山へ登った時とは、また違った疲れ方だった。

(6月17日)


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