福井の小さな山歩記

国見岳

今年最初の山歩きは「福井の小さな山歩記」に相応しい国見岳である。656.1m キャンプ場も
完備されていて多くの人々に親しまれている。今は立派な林道があるので、下から歩いて登る人
はまれではないかと思われるが、春には山菜採りの人々で賑わうのだろう。

運動不足解消のために雪の上を歩くことにしてスノーシューを購入した。今日は初めて着用して歩
くので、まずは平らな道で試すということで、二枚田幹線林道を国見岳へ登ることにしたのである。
冬季は全面通行止めで除雪されていないので、奥平町の林道入り口に車を置いて歩き出した。



こういう出で立ち カーブミラーに映った姿 ゴーグルを頭に載せている

今回長靴も新調したのだが、それがずいぶんと重い。最初の内はスノーシューと長靴がうまく固定
される様に何度か調整して歩いた。歩いていくうちに道の中央を歩くとあまり沈まないことに気が付
いた。雪上車みたいなものが通った上に雪が積もっているのかも知れない。人の足跡は全く無いが
いろいろな動物の足跡が無数に付いている。この雪の里山にもめったにお目に掛かることはないが
いろんな動物が住んでいるのだ。姿を見たいものである。



食事をした大日神社への分岐点 左の電波中継アンテナの処にあると思われる。

天気も良くゆっくりと、そしてたんたんと休むことなく歩く。雉が大きな羽音をたてて目の前を横切る。
雪はガードレールが隠れるかというくらいだった。スノーシューは歩きにくいが緩やかな登りだったし
また、あまり沈まないので疲れはないのだが、履き慣れないものを2時間も付けて歩いたせいか、
右足の膝の上の方が痛みを持ってきた。そこで頂上ではないが、12時をまわったので大日神社へ
の分岐点で食事を摂ることにした。



証拠写真として撮りがいのある標識だ

地図で場所を確かめたら頂上はもう少しで、大日神社への道は広く立派なみたいだが、昔は細い遊
歩道で「鮎川まで6km」と書かれた小さな案内標識が立っていた所だった。子供を連れて福井の安
田町から大芝山経由で歩いてきて、あと6kmもあるのかとすこし力が抜けたことを憶えている。しかし
歩き易い尾根道が続いて、長者屋敷跡で写真を撮ったりして鮎川へ辿り着くことが出来た。鮎川では
かみさんの実家の前を通る道だったのである。

国見岳の頂上はすぐ近くだった。周囲はよく見える。越前の国中がよく見えるので国見岳の名前が付
いたとか。福井の街はきらきら光ってみえたが、奥越の山々は霞んでぼんやりとしていた。やたら電波
中継用のアンテナが目につく。この頂上自体にも鉄塔が建っているのである。



ずっと私の足跡だけが続く林道

戻りは惰性でよたよたと歩いたみたいだったが、往復で5時間半も馴れない物を付けて歩いたのだか
ら仕方がない。車に辿り着いて長靴を脱いでほっとする。今日は久しぶりに良い運動になった。

(’02・01・12)
<今日の足跡>


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