福井の小さな山歩記


倉谷山


倉谷山(1082.6m)は、2万5千分の1地図「越前朝日」の真ん中の下から3分の1辺り、送電線の
すぐそばにある。それで送電線の巡視路を使って登れるようになっている。

昨年の7月に一度挑戦しているのだが、その時は教えられた道がひどく荒廃していて、送電線の巡視
路に達しないうちに斜面に取り付いた。しかし、真夏に急斜面を這い上がるのは土台無理な話で、すぐ
に止めて引き返したのだった。 今回、林道を少し歩いて沢を渉れば巡視路だと聞いたので再びやって
来たのである。

箱ケ瀬橋を渡ってから伊勢川橋まで車で23分も掛かる。橋を渡って右へ行くと、すぐに小さな橋があっ
て車が何台か駐車出来る処へ着く。沢を右に見て草の生えた林道を暫く行くと、案内の標識があって、
沢を渉る処だ。沢を渉らずにそのまま進むと、紐谷又山と書いてある。昨年来たときは、沢の向こう岸を
歩いたのだ。みるからにひどそうな様相をしている。



林道から沢を渉るところ

沢を渉ったら道なりに登るのみ。あまり歩きよい道ではないが、ずーっとジグザグに登って行く。わりと
きつい登りもあって、滑りやすい。分かれ道があっても上方へ登るだけだ。私は10分ほど登っただけで
汗が吹き出る。何しろ頭から流れる汗がひどく、しょっちゅうタオルで顔を拭わなければならないのだ。
それで30分毎に休憩して水分を補給する。「濡れおかき」を食べながら100%オレンジジュースを飲む
のが美味しい。

景色は、車で渡った赤い伊勢川橋が見下ろせるくらいだ。3回休憩して、そろそろ最後の鉄塔か。その
前に並木みたいに樹々が並んでいて、それに沿って道が在るような無い様な。ひとまず鉄塔へ向かうと
刈り払われた道?があり、歩きにくいがすぐに終点となる。枝にピンクのリボン、地面には黄色い杭が打
たれている。ここが頂上か?それにしても三角点がないなあと雑木林の中に首を突っ込んで見るが割と
濃密に樹が生えているようだ。



倉谷山の三等三角点 見晴らしは良くない

ウロウロして黄色い杭の位置をGPSで見ると、三角点からほんの少しズレている。やはり雑木林の中か
と思っていたら、山馴れた感じのおんさんが登ってきたのである。頂上が判らないと言うと、なんとザック
から「登ってみねの福井の山 vol.6」を取り出したのだ。買ったばかりだとのこと。鉄塔から15分程で雑
木林の中とあるので、もう少し先だと雑木林の中に分け入った。私もさっき少し入ってみたのだが、それよ
りも、もう少し先に開けた処があって三角点があった。メデタシメデタシだ。

「登ってみねの福井の山」に新たに掲載されたので、この雑木林にも間もなく踏み跡が付いて、ウロウロ
することも無くなることだろう。

('04年6月17日)


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