北陸の峠道


名も知らぬ峠

この峠道は、池田町清水谷と今立町市野々を結んでいて、清水谷峠と板垣峠(共に昨年歩いた)の間に
位置する。池田側は送電線の巡視路として使われているので手入れがされているが、多分市野々側は
歩くのは難しいと思われる。両側の峠は歴史的にみても重要な峠だったが、この峠については名前すら
出てこないので、どの様に使われたのかは判らない。

今日は峠歩きが目的ではなくて、西大峰(700.9m)へでも登ろうかと舗装がいったん切れた所から林道
を歩き出したのだ。しかし、すぐにこの林道は急斜面の下の方をまわるだけらしいので戻り、車を停めた近
くの送電線の巡視路を登ってみることにした。すぐ尾根に取り付き、方向としては西大峰に向かっているの
である。巡視路は歩きやすく、20分位で鉄塔に着いた。ところが、巡視路はそこでお終いなのだ。でも尾根
なので踏み跡くらいはあるはずだと薮を分け入ったのである。



この鉄塔に続く急な尾根を登った  峠近くから見る

すごい痩せ尾根の所があるし急でおまけに薮ときている。悪戦苦闘すること50分ばかりついに諦めて戻る
ことにした。すごい灌木で全く進めない。ここを過ぎればまた歩きやすい処に出るかも知れないのだが、そう
思ってやっと一株やり過ごしたが、どうもずっと続きそうな感じなのだ。後ろを振り返ると時間の割にはほん
の少ししか歩いてないことが判る。すぐ近くに鉄塔が見えるのである。そこで小さい蜂に刺されてしまった。



峠から清水谷を見下ろす

そして林道近くまで戻り、峠道を歩くことにしたのだ。歩き始めてから2時間が過ぎ、十分過ぎる程汗をかい
て、私としてはだいぶエネルギーを使ってしまった感じだ。だから沢伝いの峠道はきつくはなかったのだが、
まだかまだかと云う思いだった。それに今時はクモの巣が最盛期みたいで、ストックを前で振り振り歩かね
ばならない。そうして休憩を入れて40分程かかりちょうど12時を廻ったところで峠に着いたのだった。

峠は薮の中だった。市野々側は急斜面で、そこを斜めに下って行く薄い踏み跡らしきものが認められた。稜
線は町の境なので歩けると思われるが、西大峰の方向は広い巡視路となっていて、そこを少し小高いところ
まで登ってゆっくりと休憩とした。西大峰へは1kmも無いようだが、1時近くになったので今日はここで終わり
とした。

('03年9月18日)


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