北陸の峠道


梨の木峠


この峠は前回歩いた越坂峠と吉野ケ岳の中間にあり、いずれとも尾根でつながっていて
尾根伝いに歩いて行けそうである。松岡町湯谷から永平寺町京善に抜け、永平寺に行く
のには越坂峠より近道だったのかも知れない。

梨の木峠は各地にあるが、県内には、間借街道(西街道)と云われた河野の今泉浦また
は甲楽城から武生へ抜ける途中にもある。峠やその近くに梨の木があったのだろうか。



水道化?記念碑

松岡町湯谷のバス停から小さな集落へ入り、すぐに小石をセメントで固めたような簡易舗
装の細い道となる。杉の枯れ葉が積もり路面に苔が生えていたりする。所々に雪が残っ
ている。暫く行くと苔むした水道化?の記念碑がある。清流に沿ってさらに進むと、やがて
簡易舗装が終わり、道は凹凸のある登りとなる。ここら辺りは雪があった。

さらに登ると雪が無くなり道が細く付いているのが判る。道は大きな岩の右側を通りすぐに
右へ曲がって登って行くのであるが、そこを直進したため道があやふやになってしまった。
そこで左手の急斜面を登ったら稜線に出た。小さなピークで地図上の位置を確認したら反
対に登っていたのだった。そこで稜線伝いに行くことにする。

稜線は雪があるが歩きやすいし、今日は風もなく春みたいな陽気なので気持ちよい。カモ
シカと思われる足跡が道案内のように続いている。サッカーが出来る様な広い処もあったり
するのだ。そこで休憩してバナナを食べる。歩き出して丁度1時間半経っていた。



峠の石仏

休憩地点から15分くらいで梨の木峠に到着、歴史を感じさせる石仏を見ることが出来たの
だ。永い年月で風化している。その内に壊れてしまうのだろうか。

峠から永平寺側は雪のある広い谷で少し降りないと道は判りそうもない。それに反し松岡
側は雪が無く、まさに峠道だという様な細い道が下っていて、すぐに大きな岩のところへ出
て来た。

今日の峠歩きはとても気分の良いものだった。暖かい天気のせいもあるし、苔むしたしっとり
とした清流沿いの道もいい。それに林道が通り抜けてないのがいい。こういう道を歩きたい
人だけが歩く、いつまでもこのままであって欲しい道である。

(2月23日)




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