福井の小さな山歩記
杣山(1999・5・12)
快晴。 かみさんが蒲団を干して出掛けたので、少しは陽に当てなければと10
時過ぎまでメールを出したりして時間を潰し、蒲団を取り入れて10時20分出発。
例によって食パン一切れとバナナ一本、それに今回スポーツドリンクのSports
Pack 300というやつ一個を家から持ってくる。これは、かみさんがゴルフの途中
で飲むために買ってあったものだ。自動販売機でで缶入りのミルクティーとお茶
を購入する。
11時10分頃に杣山(そまやま)第2登山口の駐車場に到着。大きな案内板や
休息所・トイレがある。このトイレがとてもきれいだ。水洗だしロールペーパーまで
あり感動ものだ。
登り始めが立派な杉林の中の道で、キャンプ場を抜けると岩壁となり、壁にへば
りついた細い道を登る。よくこんな所に道を造ったものだと感心する。尊敬してし
まう。「いちごミルク」を考えた人の次の次くらいに尊敬してしまうのだ。
今日は暑く、汗がしたたり落ちる。途中岩壁に姫穴と呼ばれるへこみがある。
昔、新田義貞の奥さんが一時身を隠したのだそうな。岩壁の道が終わると殿池
がある。昔の山城の唯一 の飲料水だとあるが昔はきれいだったのだろうか。
いまは手を入れる気もしないくらいだ。
間もなく尾根に出て、袿掛岩(うちぎ掛岩)を過ぎると本丸跡の頂上(492.1m)に
着く。1時少し前だった。
(山頂本丸跡))
先着の年輩の方が二人休まれていた。二人の方は別々に降りて行かれたが,
お二人とも杣山温泉に入って帰られるとのことだった。私は下着を持ってこなか
ったのでやめた。確か入湯料は550円だと思った。
石碑を読むと、この山は歴史の詰まった山であることがわかる。悲劇が繰り返
されてきたのだろう。先ほどの袿掛岩も落城の折り,お姫様や侍女達が岩に袿
(うちぎ)を掛けて(どんな着物か判りませんが)飛び降りた所なのだと云う。
私は頂上で蜂を観察してしまった。大きな丸っこい蜂が一匹、2m位の高さの
所を左右に2〜3m行ったり来たりしていて、頂上の広場に蝶や他の蜂が入って
くると向かっていって追い出すのだ。そして元の位置へ戻って、また左右に行っ
たり来たりしている。昼食を摂りながら30分ばかり見ていた。歴史を刻んだ石碑
があるだけなので、何故蜂がこの場所の領有を主張するのか不明だ。
下りは岩屋不動尊のある道にする。これも岩壁に小さいへこみがあるだけで,
今は不動尊はここには安置されていない。この穴へ寄って元の道へ戻ればよか
ったのだが、そのまま進んだら、かなり危ない下りになってしまった。少しの間だ
からよかったが、軟骨のすり減った膝をかばいながら降りるのに苦労するのだ。
登山口へ3時頃着。冷たい山からの水で顔を洗う。気持ちがいい。