福井の小さな山歩記


御伊勢山

台風10号による雨で大谷秋生大野線は通行止めになったのだが、一夜明けて10日(日)は晴れマークだ。
また、私専用の車がきたので、初ドライブで御伊勢山(1286.5m)へ登ろうと中島のキャンプ場から伊勢峠
へ向かった。小枝や葉っぱが散乱している県道230号線を快適に走る。多少前の車に比べると乗り心地は
劣りますけど、排気量が半分の中古車だから仕方がないです。

御伊勢山は、伊勢峠から頂上まで直線距離にして1.2km位しかないし、尾根上を歩くので歩きやすいので
はと考えたのだ。7割位は当たっていたのではあるが。今回途中で樹の間からチラホラと景色が見えた程度
なので見るべき写真はありません。頂上まであと数十mの地点で戻りましたので頂上の写真もありません。

  9時20分頃、左の伊勢峠の写真の左手の尾根に
 に取り付きました。この峠を向こうへ降りると九頭竜湖
 だ。
 最初は急登で、どこでも歩ける様な斜面だが、やがて
 尾根が狭まって道らしいものが現れる。
  この山は残雪の時か沢を遡って登り 下りにこの尾根
 を使うのか わりとハッキリとした踏み跡がある。

  1時間程で休憩したが、行程の半分は越えているの
 で、この調子で行けば12時近くには頂上かなと思った
 たのだが...。
  
  青空が拡がってきたが樹々のおかげで背中に陽射し
 を受けることもなく、不思議と暑さを感じない。でも汗は
 びっしょり 葉のつゆでヅボンもびっしょりなのだ。

  だんだんと腕力が必要になってくる。それと共に歩く
 速度が極端に遅くなっている。薮がひどくなってきて休
 憩したのが 003地点だったが すでに12時だったのだ。
 しばし休んでもう少し頑張ろうと先へ進む。
 力が無くなってきたみたいなので食事を摂ることにした。それが
004 地点なのだが、12時45分にもなっていたのだ。薮の中に腰
をおろした。一カ所透けて見えた先に 緑色をした小鳥が地面から
斜めに生えた木々の根本辺りを動き回っていた。

 バターやジャムを塗ってきたロールパンを3個 これも家で造った
麦茶で流し込む。1時25分、あと少しと云うことで歩き出したが力
が出ない。薮も密生状態であと数十mだが、この分では頂上も薮
で、時間が掛かるし疲れるので引き返すことにしたのである。

 2時近くになり時間切れだ。いくら帰りは下るだけだといっても、薮
で方向を間違えやすい。ときどきGPSで登りの軌跡の上に居ること
を確認しながらゆっくりと降りた。首くらいの高さの大きな葉っぱの上
に「まむし」がとぐろをまいていたのに出会う。怖いのでそっと離れる。

 どうも体調がおかしい。立ち止まると、少し気分が悪いことが判る。
貧血のような気分で腰を下ろしたくなる。汗のかきすぎだろうか。5
00mlのボトル3本を用意したのだが、3本目が半分だ。バンダナも
汗を保てないのかポタポタと滴り落ちる。脚の筋肉がつるみたいだ。
バナナを食べたりして休憩を長く取った。

 早く峠に戻ってボトルの残りを飲み干したいと思いながら、それでも
方向を間違えない様に注意していた積もりなのだが、どうもおかしい。
もうどこでも歩けるような急斜面で峠直前の様子なのだ。

 少し登り返してGPSで確かめたら間違いはない。しかし、そこから
の方向がズレてしまったため、最後舗装道路に出たとき、私の背の
高さくらいの処を半分すべり落ちてしまった。なぜかザックの雨ブタ
のファスナーが開いて、カメラや携帯電話や無線機などが道路に散
らばったのだった。

 これで今日の山行は終わった。4時を過ぎていた。勿論ペットボトル
の麦茶を飲み干したのだ。

 上下の服を着替えた。峠は涼しい風が吹き抜けて生き返った気分と
なる。帰りは九頭竜湖を廻ったが、途中500mlのボトルを買って1本
飲み干した。美味かった。
 もう少し体力があれば問題なく頂上に行けたのにと残念な気がする
が、これが私の体力なのだろう。
                            ('03年8月10日)

下の写真は途中で撮った数枚の中の1枚です。右端に枝に遮られて
いますが、とがった山があります。


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