隠れ家周辺点描


りんご園からの峨山道

先日、朱鷺の台ゴルフクラブ近くのりんご園へ出掛けたとき,偶然,峨山道と彫られた石の標識を
見つけたのだ。これは歩いて見なければと思っていたら,その機会はすぐにやってきたのである。

11月2・3・4日の3連休で,2日(土)は富山県の金剛堂山へ登るつもりだったが、天候不順で諦め
て登山口までドライブしたのだが、登山口の駐車場からして雪に覆われていて、とてもじゃないけど
登るどころではなかったのである。



眉丈山の南端 りんご園入口近くを通る峨山道

そこで能登へ泊まり峨山道歩きとなった。雷雨の切れ目を待って,りんご園のはずれの峨山道の標
識から歩きだした。10時少し前だったと思う。

車の轍のあるゆったりとした道で、ずっと勾配もなく低い尾根の上と云う感じだ。判りにくい分岐点に
は標識がある。両側は樹々に遮られて何も見えない。だいぶ歩いて道が細くなり下り気味になると、
道の左側が開けて遠く端正な形をした山が見える。高爪山か。そしてすぐ下に能登有料道路を走る
車の屋根が見え隠れする様になる。



いろいろな形のどんぐりが落ちていた優しい道

標識があって道が左に下がると能登有料道路にぶつかってしまった。ここまで40分位いかかっただ
ろうか。横切る訳にもいかないので道路沿いに歩くと,上棚と金丸とを結ぶ舗装道路が有料道路の下
をくぐり抜けているところへ出る。そのトンネルを抜けて反対側へ、そして山へ入るところを探したら、
U字溝の階段から細い道が真っ直ぐに登っているのを見つけた。

すごい雷と雨の中、小高い山の上に出てあちこち探したが、峨山道の続きと思われる道は無く尾根
の様なところを辿って降りていたら、下の道路が見える処で道らしい道に出会えたのである。それを
少し有料道路の方へ歩くと、のり面の上に出て道が途切れている。これが有料道路で遮られた峨山
道の続きに間違いない。

 

能登有料道路を挟んで 両側とも のり面の上で道は途切れていた

しかし、片方がのり面の上で、もう一方が道路と同じ高さに降りているのは不自然だ。そこで戻って
坂を下らないで先へ行って見ることにした。藪漕ぎで更にびしょ濡れになってしまったが、やはりそれ
らしい場所へ行き着くことが出来たのである。有料道路を挟んで同じ位いの高さで道は途切れていた。

自動車に戻る頃には寒くて震えてきた。パンツまでじっくりと濡れてしまった。道端にあられが白く積もっ
たところも多く、そんな処を4時間以上も歩き回ったのである。

以前虫ケ峰へ登った時も,造成中の広い道路の高いのり面の上から峨山道へ入って県道23号線まで
歩いたが、こうやっていにしえの歴史の道もだんだんと切れ切れになって、余計な処を歩かないと歩き
通せなくなるのだろう。

(’02年10月3日)


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