還暦つれづれ草


老年者

平成16年分の年金受給者のための扶養親族等申告書のハガキと記入の手引きが郵送されてきた。これは来年
2月の年金支払期からの年金にかかる所得税の計算に必要とされるとある。 まず手引きを読んでみると、用語の
説明というところに「老年者」とはとあって 「受給者本人の年齢が65歳以上の方のうち、平成16年中の所得の見積
額が1000万円以下の方のことをいいます。」とある。 さらに「65歳以上とは」:昭和15年1月1日以前に生まれた
方とあるので、年金収入だけしかなくて昭和14年生まれの私は、まさに「老年者」ということなのだ。 ついに老人の
部類に区分けされてしまうのかと一種感慨に耽るのだ。 
まあ「老年者」の方が控除額が多いので、それはそれでいいのではあるが。

で、控除額の計算式にざっと当てはめてみると、私の考えが当たっているとするとほとんど所得税は掛からないこと
になるのだがどうだろうか。逆に言えば、少ない年金だけで生活するのにそこから所得税を天引きされてはたまらな
いのだ。そんな事を考えながら記入をして印鑑を押し、50円切手を貼って投函したのである。

それから2日後に「年金に対する税金の申告について」なるハガキが来た。社会保険事務所からで、手引きを読んで
正しく記入してくれとある。相談会なるものもあり「扶養控除等申告書」のハガキを持って行くと記入のしかたを教えて
くれるらしい。もう提出してしまったので遅いのではあるが。

しかし、このハガキを貰ったとき慎重に読み直してしまった。と云うのも、年金返還詐欺が多いと報道されているからで
これを書いている今朝の新聞にも大きく取り上げられている。以前は電話だったものが最近は文書で「日本国民年金
協会」の名をかたって至急払いすぎた年金を返還するようにと年金受給者宛に送付されているという。いやはや最近は
老齢者をターゲットにした詐欺事件が蔓延している感があり嘆かわしい。人からお金を騙し取ることばかり考えている
人間が沢山いるのである。

前回書いた債権譲渡の件についても、その後似たようなものが2通も来た。Eメールでは名簿を買って商売をしないか
というものが以前から来ていたが、こうやってあらゆる名簿が売買され犯罪に利用されているのだろう。だからもの凄く
沢山のところから詐欺のEメールやハガキ、封書が発信されているとのことである。最近は騙される方が悪いと云わん
ばかりの世の中になってきたようだ。

('03年11月15日)


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