福井の小さな山歩記


白椿山


今日は最高の天気、少し足慣らしと思って、殆ど林道を車で上れる白椿山(720m)へ行くことにした。
ところが先日の大野の寺月峠の林道より雪が多く、車は全く入れずに初めから歩くことになってしまった。
ついでに一乗山に足を延ばそうかと思ったがやめにしたのだ。

白椿山は福井市と美山町の境にあり、白雲ケ岳と言われていたが峰に白い椿が一面に咲いていたので
白椿山とも呼ばれる様になったとか。まあ、よくある話だ。一乗山、殿上山へと連なる。この辺りには民話
、伝説の類が多いらしい。意地悪ばあさんが嫁に煎った豆を播かせ、嫁さんはそれと知らずに毎日水をや
って育てるが...と云う話が伝わっているそうだ。



この景色を眺めながら歩いた

9時10分前頃から歩き出した。初めは靴で歩いていたが、だんだん歩きにくくなってきてカンジキを付ける。
初めは元気がいいから快調だ。それにずっと真っ白な白山連峰が見られる雲一つない素晴らしい天気だ。

今年初めて鴬の鳴き声を聞いた。1回だけで2回目は声にならなかった。まだ練習が足りないのか。

この林道はなかなか長い、地図に載ってない処で林道は目的地とは逆の方へ行ったりして、山の方向が判
っていないと、とんでもない処へ行きそうだ。この辺一帯にはどう見ても林道が多すぎるような気がする。

雪で詳細は判らないが、所々にカーブミラーがあって立派な舗装道路らしい。上の方に行くと北向きの陽の
当たらない斜面は新雪らしいふかふかの雪となる。雪が急な斜面から道路を経て崖下へ落ちたような処は
雪の斜面を横切ることになるが、それが急だと崖の方へすべるのではないかと不安になる処もあった。

2時間歩いて休憩して稲荷などを食べる。そのすぐ先に立派な案内板があった。それは地図に出ている道
は載って無くて、地図に無い道が載っているのだ。それでちょっと勘違いして40分ばかりロスしてしまった。

 

白椿山山頂

そんなこともあって、白椿山の頂上に着いたのは1時少し前になってしまった。3時間半ばかり歩いたことに
なる。林道ばかりでは面白くないので最後の数百mは尾根を歩いてみた。細い尾根には何故か万作の樹が
あって歩くのを邪魔している。そして結局林道へと出てくるのだ。そこから頂上はすぐだった。

こんな山に林道を歩いて登るという物好きな人はいないので誰にも会わなかった。帰りは2時間半掛かり足の
親指に豆のおみやげが出来たのだった。        <<2万5千分の1の地図 「河和田」>>

(3月9日)




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