福井の小さな山歩記
白山釈迦ガ岳(石川県・11月3日)
3週続けて市ノ瀬詣でなのだ。 「釈迦新道・六万山登山口」のすぐ手前に車を停めて、6時45分に
歩きだした。男性の二人連れが先に登山道へ向かった。
やがて林道へ出て紅葉の中を40分くらい歩いて釈迦が岳への登山口へ。茸採りと思われる家族
連れがいた。紅葉の中を登って行くと葉を落としたブナ林となり、靴も埋まる様な落ち葉の道となる。
道は急な斜面はジグザグになっていて登りは緩やかだ。歩き始めて2時間で水飲み場に着いた。
水飲み場ではまだ9時前だというのに4人のおじさん達が酒宴の真っ最中だった。カップ酒を鍋で
お燗していたし、納豆やらなにやらひろげてご機嫌なのである。魚の丸干し4匹が焼かれて煙りを
あげているではないか。御神酒をどうかと言われると誘惑に負けそうになるが、先を急ぐ身なので
遠慮した。
釈迦前峰から薄く雪を被った白山を見る 肉眼では良く見えたのですが
道はあくまで緩やかに登り続ける。高い木が無くなると別山や先週歩いた越前禅定道が見えるが、
だんだん高い山にガスが被さってきている。今まで見えていた山の裏側に回り込むようにして前峰
に着いた。ここからの東側の景色は一変する。今までの葉を落とした白い木々の緩やかな長い斜面
から、切り立った断崖になるのである。
その時雪にちょっと覆われた白山が見えたので、ザックからカメラを出したのだが、すぐにガスに覆わ
れてしまった。おまけに雨がポツポツと降り出してきたのだ。
頂上の三角点 2053.2m 狭いところ
急いで頂上へ向かうが、真下で藪の中へ潜り込んだりして時間をくってしまい11時に到着する。
4時間15分かかった。しかし雨が強くなってきたのでラーメンはやめて、底を押すと熱燗で飲める
カップ酒で稲荷や太巻きを食べて15分間で下山となった。頂上は狭い。3人くらいで満員御礼だ。
今日はかみさんと二人である。先に登って行った二人連れは頂上にいなかったし途中でも会わな
い。ここから今時室堂に向かうとも思えないし等と話していたのである。
下りは雨の中黙々と休み無く歩いた。別に急いだ訳でもないが、登りやすい道は下りも楽だ。3時
間半で車に辿り着いた。登山道から湯ノ谷林道へ降りて、川を渡るとすぐにトンネルがあるのだが
中に何か黒く動く物が居るのだ。ムムッ熊かと一瞬緊張するが、先に登って行ったはずの二人連れ
だった。トンネルの中で宴会をしているのだ。一人の方は出来上がっている。聞けば雨が降り出し
たので途中で断念して藪漕ぎして林道に降りたのだという。地理を知らない人には出来ないことだ。
白山釈迦が岳山頂部 室堂へは道を左へ7km 釈迦前峰はすぐ右側にある
しかし、白山釈迦が岳は山頂部が小山の様に横にずれた感じにあり、最後が裏山にでも登るような
雰囲気で、名前の割には何か有り難みを感じない気分だった。