還暦つれづれ草


町内会の班長役終わる

町内会の新年総会が開かれて、目出度く班長役から放免となった。これで役員会への出席も無くなったし
町内会費や各種寄付金を集めて廻ることからも解放されたのだ。運動会や夏祭りで駆り出されることも無い
のだ。これで、天気の良い日に山に行けず残念がることも少なくなるというものである。

しかし、老齢化のせいかたまたまこうなったのか、新年度の会長さんはこぼすのだ。「今年の役員は後家さ
んが3人もいるし爺さんもいる。役の割り振りが大変だ。」(不適切な言語がありましたらお許し下さい))かく
言う会長さんも元気はいいが、私より3才ほど年上の方だ。この「後家さん」と会長がいう方達には、旦那が
単身赴任などの仕事の関係で、町内会に関われない方も含まれているように思われる。

総会の会場は狭いし寒いし、みんな早く終わって別部屋に用意されている新年会へ移りたいという思いが
伝わってくる。議事の進行がいたって早い。挙げ句には新年度の一般活動方針を読み上げずに終わり、誰も
それを指摘せずに閉会となったのである。まあ、毎年同じ文章を書き写しているだけだから、全く支障はない
のではあるが。予算だって毎年決まっている少ない金額だから、会費を上げない限り変わったことが出来る
訳がない。
さて、来年には隣の大きな市に吸収合併されてしまうので、どうなることやら曖昧模糊とした感じなのである。

新年会は、何やらいつもより寂しい感じだ。酒の肴の折り詰めと巻き寿司の折りを持って、乾杯も行われない
うちに帰ってしまう人も何人かいた。こういう席には必ずといってよい程カラオケのセットを持ち込む人がいるの
だが、今日はその響きも何故か寂しく、義理の拍手もまばらだ。

私はもっぱらこういう時しか会うこともない、山へ登られる方達とお話をしたりした。ところが今回は珍しく悪酔い
した方が1人、あちこちの席を廻って、ひっくり返ったりビールビンを倒してビールをぶちまけたりして、その人が
来ると逃げる方も多いのだが、ついに私のところへも来て、やたら握手をしたり無理に酒をつごうとしたりで弱っ
てしまう。

そんなこともあって、中締めもあったかどうか判らない内に新年会は終わりを迎え片づけに入った。かの酔った
御仁は酔いつぶれてひっくり返って、額から血を流して救急車で運ばれていった。こうして新年会は終了して、
私の班長の役目はすべて終わったのである。

('05年1月16日)

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