福井の小さな山歩記


スノーシューで林道歩き・臼本山

武奈ヶ岳を歩いてから十日も経ってしまった。天気が良さそうなので今日こそは歩かなければならない。
それで、スノーシューで林道歩きを楽しもうと、しつこくも臼本山への林道を歩いたのである。ところが予想
に反して、この林道歩きは危険があって、怖い思いをしたのだ。

油坂峠トンネルの出発点からスノーシューを履いた。最初は沢を下に見ての平坦な林道を歩く。スノーシュー
でも案外と深く沈むところもあり、かかとをフリーにして力を抜いて、まずは順調だ。だんだんと沢と同じ高さに
なり広い処に出た。こうなると雪で林道が何処か判らない様になるのだが、沢伝いに進むとまた林道らしい処
を歩くことになる。

そのまま沢に沿って進んだら、ほんとに沢を行く状態になり、これが林道である訳がないと云うことになり、
ここでやっと地図を取り出しGPSで確認。大きく林道から外れていて元に戻ることに。林道は急にヘアピン
カーブになって小さな尾根を登っていたのだ。なぜすぐ気が付かなかったか、それは雪が上から滑り落ち
ていて、林道が雪の斜面となっていたからなのだ。

 

山頂直前 まぶしかった                               頂上の山名を記した木片

そこからが大変だった。所々雪の急斜面をスノーシューで傷付けるように蹴飛ばすように一歩一歩慎重に
足を置いて横切るのだが、そういう処に限って硬い雪面なのだ。それでも往きは脚に力があって大丈夫だ
ったが、帰りは表面がザラメ状で滑るし、太ももの筋肉がつったりするし、自分でスノーシューを踏んづけて
急斜面にころがってしまった。幸い、ころぶとスノーシューが斜面と直角になるのでそんなに滑らずに済ん
だのだ。ピッケルを持って来るべきだったが、林道歩きだからとダブルストックでやってきたのである。



山頂 私の踏み跡の先に山名の木片がある 何の変哲もない処だ

まあ、そんなこんなで高度を上げていったのだが、やはり林道とはいえ登りは辛い。緩いけどずーっと登
り、そして日陰は足が沈むのでゆっくりでも息が切れる。なんども立ち止まって、もう引き返そうかなと迷い
ながら、せっかくここまで来たのだからと時間を気にしながら足を前に出した。やっとのこと1時半に山頂に
立つことが出来たのである。沢に迷い込んだり途中食事もしたので、ここまで歩き出してから4時間40分
程掛かったのである。

頂上は広いところだった。綺麗な雪面に私の踏み跡を残して、10分後には下山の途についたのである。

('04年3月10日)
臼本山 1115.8m 
場所については2月25日の臼本山参照
2万5千分の1地図 「白鳥」


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尾根に出たところで白鳥の街を見下ろす