還暦つれづれ草


2001年宇宙の旅


私達夫婦の新婚旅行は、スバル360に乗って福井から京都、奈良、大阪を回って戻って来たのだが
大阪ではシネラマ映画「2001年宇宙の旅」を見たのである。今から32年くらい前のことである。その
すぐ後には人類は月に足跡を残したし、現在は恒久的な宇宙ステーションを構築中なのである。科学
技術の進歩は目覚ましい。科学技術は積み重ねられていき後退することがない。

それにひき換え、人間は生まれた時は現在の赤ん坊も一万年前の赤ん坊も変わりない。人格の形成
は一から始めなければならない。ここに大きな問題があるように思われるのである。親は自分の子供を
立派な大人に育てようと思っても、時にとんでもないことをしでかす人間になってしまうのである。

科学技術の進歩は、そのうちに立派な大人の脳の内容を子供の脳にコピー出来るようになるかもしれ
ない。そうすると世の中立派な方々ばかりになる。しかしこれはどうも自然の摂理に反することのように
思われる。第一、幼い顔をした2・3才の子供が判ったような口振りで政治経済を論じたりするのはいた
だけない気がする。

そうすると、現在のこの混沌とした世界の状況は当分変わりそうもない。古代、文明が発祥して以来こ
の方、人間の考えることはほとんど変わっていないのであるから...。

(’01・01・04)



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