北陸の峠道


ただの山歩きになった峠歩き

尼公峠を歩いてから10日目、運動不足になって体が固まって来た様な感じなので、天気も良いので
出掛けることに。今庄の湯尾側から灰坂峠を目指すことにする。昨年12月、反対側の菅谷から歩いて
途中で引き返したところだ。湯尾集落を抜けて北陸高速道の下をくぐると沢伝いの林道となり道はガタ
ガタになる。



最初はこんないい道だった

林道がヘアピンカーブとなる処に車を置いて右へ沢を渉って峠への道へ入る。とても良い道なので、こ
のままこの状態が続けばいいなと思ったが、間もなく道に雪が現れて、かつ沢にぶつかって行き止まり
状態となってしまった。雪解け水が勢いよく流れる沢へ下りて飛び越える。しかし、沢伝いにあるはずの
道は見当たらない。流れに沿って少し進んでみたが、両側から壁が迫っていて沢の中の岩の上を歩か
ねばならない。こんな道が地図に記録される訳はないし、雪解けで水量もあるし引き返した。



この沢伝いに道があるはずなのだ

そうなるとすぐ横の尾根に取り付くしかない。この尾根が急だった。たちまち沢は、はるか下になり、覗き
込むが沢伝いの道は確認出来なかった。多少の薮漕ぎでの急登だが雪は無く、汗をかきながら登って
行く。尾根は沢を離れて峠へ向かって回り込む様に行けるはずなのだ。



広い雪原 標高590mくらい ここで引き返す

薮が無いと登れないような急登を登り切ると全面的な雪面となってしまった。今日は軽く考えて飲み物と
食料少々を千何百円かで購入した小さなザックに入れてきただけで、スパッツも無し。靴の中に雪が入
るしズボンの下の方は濡れてしまう。標高590m位の広い雪原に到達したら12時になったので、今日
はここまでとした。尼公峠の県境の稜線が頭にあったので、雪も無く歩けると思ったのが見当違いだった
のである。

結局今日は、峠道は最初の200mくらいしか歩かず、ただの小さな山歩きになってしまった。峠への道は
沢の中をもっと進むと左側の斜面が緩やかになって、そこに道が付いているのかも知れない。また、急な
尾根に取り付かず、尾根の斜面の下の方を探して見るべきだったという気もする。しかし、人はあまり歩か
ない様に思われる。それで自然に還りつつあるのではないだろうか。最近、この峠道を歩いた方がいらし
たら、道の様子をお聞きしたいものである。



湯尾集落手前にあった石仏 この前を峠道が通っていたのかも知れない

('04年3月27日)
2万5千分の1地図 「今庄」


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