隠れ家とその周辺点描


気多大社と正覚院

雨の宮古墳群で触れた能登一宮の気多大社と正覚院である。能登有料道路
柳田ICのすぐそばにある。古代から神格の高い神社だったとのことで、いくつも
の国・県の重要文化財を擁している。748(天平20)年に越中守大友家持が参
詣したというのが万葉集から読みとれるらしい。

2000年を隠れ家で迎えたので、深夜初詣に出掛けようとしたが、雨が降ってい
たので元旦の昼過ぎにやって来たのである。すごい人出のうえに提灯やらいろん
な囲い,小屋などが造られていて肝心の拝殿や本殿が写真に撮れない。この時
とばかりに賽銭を集めなければならないのでやむを得ないが、写真は普通の日
に撮りにこよう。
また、本殿背後には3万平米に及ぶ常緑広葉樹の自然林があり、「入らずの森」
と呼ばれ国の天然記念物に指定されているとか。一度覗いてみたいものだ。

正覚院も賑わっていた。今回珍しく国重文の木造阿弥陀如来座像が開陳されて
いたが、ほとんどの人は関心がないみたいだった。定朝様式の洗練された作風
を伝える平安時代後期の作品とある。
正覚院はなかなか親しみ易い雰囲気のあるお寺だ。泰澄大師や不動明王,阿弥
陀如来、観音様といろいろ出てきて、どういう関係にあるのか判らないが,もとも
と神も仏を一緒だったのだから,いろいろと一カ所にあった方が便利なのかも知
れない。

しかし、古来より神格の高いこの神社にも騒動が持ち上がっているらしいのだ。
ただならぬ立て看板が参拝客を出迎えたのである。


(2000/01/04)



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