福井の小さな山歩記


福井の西丘陵地散策


3月18日(日
福井市の西側は、日野川から海岸まで低い山塊が占めていて、林道があちこちに造られている。
尾根の上をずーっと立派な道路が走っている。何の為なのかよく判らない。国見岳にはキャンプ場
などもあるが、この様に道路が出来ては、今時歩いて登る人などはいないのだろう。

昔は自然歩道が整備されていたはずだ。いたはずだと云うのは、私が子供を連れて安田町の集落
から登って上一光町へ降り、 そこから国見岳へ登って鮎川へ下った時に、 すでに所々自然歩道は
不明確になってしまっていたのだ。今から20年程前のことだが、その時はそれでも久喜津橋を清水
町へ渡ったところに、自然歩道の看板があったし、安田町の集落の入り口にも看板があった。




ピンク色は18日 緑色は20日のコース

今回、取っ掛かりの丘陵地である下市町から登って金屋町、恐神町、北堀町の上を通って安田町へ
降りる道を歩いてみたいと思った。一番高い所で265m、ぐるっと回って3時間くらいかなと思われる。

下市町からの登り口は、最初から杉の落ち葉に埋もれたふわふわした道で、雪で倒れた木々がとこ
ろどころで道を塞いでいた。少し登ると道は二股みたいで、右の方が尾根に出るみたいな感じだった
ので右へ行く。しばらく登ると道があいまいになり、どうやら尾根の反対側に来てしまったようだ。


無惨な姿をさらす斜面

眼下で日野川が足羽川と合流している。そして市内から見ると醜く赤禿にされた斜面の上に出てしま
ったのだ。そこを登り切り送電線の巡視路へ入る。登ったり下ったり、谷間に下ると雪の中を歩くことに
なる。10m位先をキジが横切ったりする。ピークみたいなところへ出ると道がはっきりしていて、雪の
上に足跡が認められた。どうやら方向としてはだいたい元の方へ向かっているような気がした。それか
らどんどんと下り、送電線の鉄塔を通り谷へ、細い水の流れを渡り、また渡り返すと家屋が見え、舗装
道路があるところへ出た。

道路沿いには立派な家々が並んでいるのには驚かされる。自動販売機で冷たいものを飲んだのだが
、子供の頃よく嗅いだ臭いがしてきた。近くの畑の肥やしの臭いだ。懐かしいというべきなのか。何処
の集落か判らないままどんどんと歩いて行くと、やがて下市町へ通じる道へ出た。今歩いて来た集落
は深谷町だった。

ちょうど2時間歩いて出発点の車のところへ戻ったのだが、思っていた方向とは全然別の方向だった。
この辺りは何処で迷ってもたいしたことはないが、本当の山の中だったらあせってしまってかえって体
力を消耗することになるのかもしれない。

3月20日(火)
今回は途中で道をそれない様、265mのピークの緯度経度をGPSに入力しナビゲート状態で登る。こ
れは大正解で、登る途中で道が判らなくなったし、別の道に出て尾根には出られたが、道の通り行くと
また深谷の方角に向かってしまう。結局尾根伝いに道の無いところをGPSをたよりに歩く。所々にかす
かに道の跡らしきものがある。

あちらこちらと周囲を確かめながら歩くので時間が掛かる。下市町から2時間20分も掛かって265m
のピークに到着。 GPSでは1.54km しか歩いていない。 歩行時間は正確だが高度は誤差が大きい。
ウエストバックに入れてきた乾パンを、これも腰に付けてきたミルクテイーで食べる。


265mのピーク

このピークは見晴らしが良くない。帰り道は、降りてから車道を歩く距離を考えて、恐神町へ降りること
にしてGPSに設定する。しかし下りはナビゲーターは要らなかった。はっきりとした道がすぐに見つかっ
たのだ。これがとても良い道で、下市町からの登り道からは想像も出来ない。

ゆっくり歩いても40分くらいで降りてしまった。最後は手入れのされた竹林に出る。いい雰囲気だ。名前
不詳だが趣のあるお寺で、いろいろな石像があった。


お寺への道沿いにある大きな石像

交通量の多い車道を歩いて下市町へ。4.1km 3時間50分の行程だった。

                                   


                                                            

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