還暦つれづれ草
コシアブラ
山菜について書かれた本を読んだら「ウコギ科特有の香りと苦みがあり、タラノキとともに
まさに山菜中の山菜」とあった。この山菜中の山菜コシアブラの存在を私が知ったのは、な
んとこの5月の連休だったのである。
この5月の連休中には、かみさんの実家や、かみさんのゴルフ仲間のおばさんなどが、わ
らび採りに能登の隠れ家にやってきた。今年は気候が少しずれたのが幸いしてか、わらび
採りは大きな収穫をもって終わったのだが、ゴルフ仲間のおばさんが「うわーっコシアブラが
沢山ある」と云うではないか。
さっそく若芽を摘んで天ぷらにして食べたのである。美味しい。タラノメより美味しいみたい
な気もする。コゴミの天ぷらも美味しいが、生えている場所がなかなかなのだ。それに較べ
るとコシアブラは、我が隠れ家の周囲いたるところに生えているのである。ここの利用を始め
てから5年にもなると云うのに、サンデッキから手の届くところにあった美味なる食材を知らな
かったとは驚きであると同時に惜しいことをしたものだと思う。
まあ来年からは食べきれない程採れることは間違いない。背丈が大きくなったものは工夫を
しないと手が届かないが、背丈の低いものも沢山ある。前出の本によると「生で天ぷらに揚げ
るか、ゆでてあえものにするのが一番うまい。煮もの、汁の実、漬け物もいい。大量に採れた
ときには塩漬けにして保存できる。塩をたっぷり使って漬け込む。たいていの山菜は塩漬けで
保存できるし、またこうすると、あくの強いものでも抜けてしまうから、使う分量だけ塩抜きをす
ればよい」(株式会社山と渓谷社・木原浩写真・山口昭彦解説・野外ハンドブック1・山菜)と
あった。
ここに掲げた写真は、5月28日(日)に撮影したもので、すでに若芽の時期は過ぎてしまい
摘んで食べる部分の写真はないのですが、5枚づつの葉っぱに特徴があります。もし、まだご
存じない方がおられましたら来年のゴールデンウイークに能登の隠れ家に採りに来て下さい。
その場で天ぷらにして食べましょう。
(’00−05−28)