福井の小さな山歩記
西方ケ岳と蠑螺ケ岳(’00・10・28)
敦賀半島の真ん中にある西方ケ岳(764.1m)と蠑螺ケ岳(さざえケ岳
685.5m)へ登る時は、以前
から、かみさんのゴルフ仲間の小春おばさんと一緒に行く約束だった。それで今日は山歩記始ま
って以来初めての3人連れなのである。そして、下山口(浦底)にあらかじめ車を配置しておくのも
初めてだった。それで今日は2台の車でやってきたのだ。
9時10分頃、常宮神社から歩き出す。空は薄曇り、午後から崩れる予報である。
畑の間を抜け
るのだが、見上げると山肌に大きな岩がいくつもある。
海面近くから764mまで登るので、かな
りキツイかもしれないと思ったりしながら登山口へ。
おばさん連れとなると賑やかだ。ゴルフをやる人達は山登り中でも、何番ホールの何打目はどう
だったこうだったと云うことになる。後はお決まりの孫の話と息子の嫁さんの話などなどである。
2・30分程歩いたら大きな岩の上に出た。敦賀湾が見渡せ今歩いてきた畑の中の道が見える。
下から見えた岩がこれかも知れない。そして水の無い銀命水を過ぎおうむ岩に。そこで立派な茸
の塊を見つけた。これは食べられるみたいだが今回も写真に収めるだけ。それにしても格好いい。
まだかまだかと云う内に西方ケ岳頂上に着く。休憩を入れて2時間40分くらい掛かった。なには
ともあれビールで乾杯。購入したばかりのガスバーナーが不調だ。家でテストした時はゴーゴー
と燃えたのに全然火が弱いみたいなのだ。もう一つの安いヤツはゴーゴーと頼もしく燃えている。
カップラーメンやコーヒーや日本茶など2リットルの水を沸かしたのである。山の上では暖かい物
が美味しい。
西方ケ岳から蠑螺ケ岳へ向かって間もなく、エンジン刈払い機で道の両側の笹などを刈っている
方達に出会う。ご苦労様である。そこから先ずーっと綺麗に整備されていたのである。何日も掛か
って行われているみたいだった。この尾根道は、かもしか台もそうだが、所どころに大きな岩があ
って面白い。それに落ち葉の敷きつめられた歩きやすい道だし、紅葉もなかなかなものなのだ。
まさにこれが秋の山道だという風情にひたりながら、満ち足りた気持ちで歩いたのである。
蠑螺ケ岳に着く頃には、雨だポツリポツリと降ってきたが、濡れる程ではなく下山するまで大丈夫
だった。蠑螺ケ岳からは大きな岩が沢山あって岩と岩との間を通ったりする。
長命水の所の紅葉
が一番綺麗で一同感嘆の声を上げる。 そこからは下る一方で、膝が疲れてきたが、周囲が本当
に岩だらけと云う感じになり、シダが生い茂っていて、それがまた趣があっていい。
西方ケ岳と蠑螺ケ岳は、沢山の人達が登るだけあって、とても素敵な山だった。これで晴れていた
ら、それこそ最高だっただろう。でも今日は三人とも大満足だった。
春子おばさんは嶺南の初めて
の山だったし、かみさんにしても雨の中歩き続けた大御影山とは較べものにならない気持ちの良い
一日だった。私は、小春おばさんとの約束が無事はたせたのでめでたしめでたしだったのである。