福井の小さな山歩記


三ノ峰(’01・07・14)


三ノ峰(2128m)に、ついに登ることになったかと云う感じで、以前からいつ登るかと思っていた山なのだ。
今日はかみさんと二人連れである。7時10分頃に上小池の駐車場に着いたのであるが、なんと18台目で
中にはマイクロバスまである。

薄曇りと云った感じの中、7時20分に駐車場を後に歩き出す。登山口から山腰屋敷跡、六本桧とまずは順
調。時折ガスが掛かると小雨がぱらつくが気にならない程度。休んでいると2・3組5・6人の方が登ってきた。



六本桧から見る三ノ峰 左ガスの下の峰 手前の峰を越えてゆく

天候は少しずつ回復に向かっているらしく、ブナ林を抜けると稜線上は暑くなってくる。急登の道を列になって
登る一団が見える。やがてこっちもそこを登ることになる。やっとのこと剣ケ岩の上にたどり着くが、展望が良く
なっただけで、さらに登りが続いていた。そこで一休みしたのだが、その時追い越していった夫婦はだいぶ苦
しそうだった。その後なかなか進んで行かない様子だった。

アクシデントが起こる。かみさんのズボンのお尻に大穴が開いてしまったのだ。パンティや太ももも見えている。
針や糸の持ち合わせ無し、幸い今日は暑いので不要な長袖シャツを腰に巻いて登ることになったのだった。

そこからはいろいろな花が咲いていてお花畑と云った感じなのだが、私自身はその登りが暑くなってきたせい
かペースが掴めない感じで苦しかった。幸いガスがだんだんと切れて見晴らしが良くなり、たびたび立ち止まっ
て花と景色を見て呼吸を整えたのだった。



陽射しの中 稜線を行く登山者

そこを登り終えると平坦な道になる。二人連れが休んでいて、道端に休息所と書いた14・5センチの木の板が
差し込んである。すかさず休んで雑談となったが、何処かの山の会の人達で、男の人が苦しくなって最後の急
登を前にして登頂を断念、割と年輩のおばさんが付き添いで残ったという。おばさんは三ノ峰へも数回登ってい
るベテランらしい。そのおばさんの話によると、昨年登った山で、一人の人が苦しくなりその人をその場に残して
登ったところ、その方が亡くなられているのを、後から登って来た方が見つけたとか。それで今回おばさんが付き
添いで残ったという訳だ。

男の人も元気になっていて、昨日は赤兎山に登ったのだと云う。泊まった旅館には明日三ノ峰に登る予定の人
の26人の予約が入っていたとのことで、明日の日曜日は今日以上の混雑ですよと云っていた。道のちょっと先
に先程の夫婦が休んで居るのが見えたが、あの夫婦はだいぶまいっていたみたいですよという。私もだいぶし
んどい気がするが、立ち上がったらおばさんが、あなた達はまだ若いから大丈夫ですよと言われて最後の急登
に向かったのでした。



三ノ峰避難小屋 山頂付近から

三ノ峰避難小屋の前には大勢の人がいましたが、なんと云ってもおばさん方が多い。そして元気が良いのです。
頂上は空いていて一組の夫婦だけでしたので、そこに座り込んで食事としました。例の「昔ながらのラーメン」?
を取り出したらぱんぱんに膨らんでいる。子供と白山へ登った時だったか、袋菓子が風船の様に膨らんでいて子
供達の驚いた顔を思い出した。今度は孫を驚かせてみたいのだが。



三ノ峰山頂

ビールはぬるくなっていた。なにしろ歩き出してから5時間も経っているのだから仕方がない。家を出てから7時
間近くにもなるのだ。お湯を注いだだけで出来るお粥はなかなか美味しかった。値段が高いのが難だが疲れる
山歩きには最適だと思う。ラーメンの汁を最後まで吸って、締めはコーヒーだ。陽も照りだし汗も乾きだす。別山
方向は相変わらずのガスなのが残念だが、十分に快適な2128m峰でのひとときを過ごすことが出来たのであ
る。

<歩いた軌跡>


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