福井の小さな山歩記


金草岳(’01・07・07)


金草岳(1227.1m)は冠山峠から見て冠山と反対側にある山だ。今日は国道417号線の池田町
河内の赤岩橋の処から林道へ入ったところの登山口から登ることにした。雨の確率が午前中はゼロと
いうことだがだいぶ雲が多い。

7時半に歩き出す。すぐに沢を渉るのだが、水量が多くて石の上をぴょんぴょんと云う訳にはいかず、い
きなりボチャボチャと膝下15cmまで冠水なのだ。そして沢から尾根に取り付くので暫く急登が続く。ロ
ープも数カ所ある。
50分程してやっと数10mの間平坦な道となったので休憩。汗びっしょりで帽子をやめて汗止め鉢巻き
にする。しかし、そこからはそんなに急な登りは少なくて、やせ尾根だが気持ちの良い登りが続いた。あ
ちこちにある太いブナがいい。ちょっとヒヤヒヤする崖の上をすぎると桧尾峠に着く。2時間くらいだった。

 

桧尾峠の真新しい地蔵堂                            白倉岳から見た金草岳

冠山峠からの尾根道が合流するが、なかなかアップダウンがあるみたいだ。岐阜県側から登るときの
林道が見える。いずれも人影なしだ。今日は金草岳は私一人らしい。この峠は見晴らしが良いのだが、
冠山の方はガスに包まれていて、以後も一度だけちらりと特異な姿が見られただけだった。

長い笹藪の中の道を歩いてから白倉岳に登る。そうするとすぐ近くに金草岳がある。手前左斜面にニッ
コウキスゲが咲いている。写真を撮るには少し遠い。陽が射したり陰ったりだが日陰のない尾根は暑く
陽に焼けそうだ。昨日、県立病院の診察の日だったが、女の先生に「おお、顔色いいじゃない。調子良
さそうね」と云われたのだが、単に陽に焼けているだけかもしれないのだ。

 

11時ちょうどに金草岳頂上に着いた。背の高い笹が生えていて一部展望は良くない。どっちみち今日は
ガスが流れてきて眺望はいまいちというところだ。やはり誰もいなくて、30分ばかりビールを飲んだりして
いたが、白倉岳からの笹藪の道には誰も現れなかった。
今日は虫にまとわりつかれる事はなくて快適だ。それに山頂を取り巻く様にして赤トンボ(あんまり赤くな
いのだが)が群れて飛び回っている。昔、白山に登ったとき、山頂付近の雪の上に赤トンボがいっぱいと
まっていたが、なんでこんな高いところにわざわざやってくるのか不思議に思った。

狭い頂上に一人いても落ち着かないものだ。やることも無いので戻ることにする。帰り道は往きと違って
緊張がないのか少しだらだらとなるせいか、いつもながらとても長い距離に感じる。そして登山口直前で
またボチャボチャと沢を渉って2時30分に車に戻ったのだった。今日は調子よく歩けたし膝も問題なしだ。



登山口近く 沢の水たまりの山椒魚の子供?いもりかな?

<歩いた軌跡>


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