福井の小さな山歩記
美濃禅定道を銚子ガ峰(岐阜県・10月12日)
銚子ガ峰は、白鳥町の長滝神社から始まる美濃禅定道の途中にある。石徹白の白山中居
神社から舗装された林道を6・7kmで銚子ガ峰登山口に着く。
登り始めは420段の石段なのだ。でも幸いに 段差が高くないので登りやすいし下りも楽だ。 石段を登り終えると石徹白の大杉がある。表 皮が剥がれてもうだいぶ弱っているのだろう。 |
この階段を含めて最初の30分の登りでひと汗かいた。次ぎの登りは「おたけり坂」の15分
だ。その坂の終わり近くに「雨宿りの岩」というのがある。急な坂だが足場の関係か、なんと
なく登りやすい。それ以後はあまり登りらしい登りもなく、やはり古来から沢山の人々に使わ
れてきた禅定道らしい歩きやすい道だなと思った。紅葉もいい。
建築中の神鳩の宮避難小屋 神鳩の宮の祠
登る時は知らなかったが、緑の高原が拡がっている山が見えた。これが銚子ガ峰だったのだ。
そんな山を眺めながら歩いていると、トントンと叩く音が聞こえ、神鳩ノ宮避難小屋を修理して
いる音だなと思いながら行くと、白木でログハウスを建築中のところへ出た。なんとクレーンや
発電機まである。
そのころから周囲の山々の頂きはガスに覆われ出してなにやら雲が低くなってきた。どうやら
雨模様らしい。母御石ではついに雨合羽を取り出した。笹原の中の道を早足で歩いて銚子ガ
峰の頂上へ急ぐ。幸い雨は合羽を着るほどではなかったが、ガスが流れる中で頂上での昼食
を摂ることになった。こうなると寒くて鼻水が滴り落ちるのである。
銚子ガ峰山頂 設置されたばかりの方位盤
なかなか美味しいラーメンを食べているとき、がっちりとした山男という感じの人が登って来た。
その人から山頂の立派な方位盤は一週間前の今月5日に設置されたものだという話を聞いた。
ヘリコプターで運んだそうで、基礎の小石はみんなで少しずつ持って上がったとか。
母御石
下り始めて母御石の辺りで目の前のガスが晴れて、紅葉の尾根の中に建築中の避難小屋が
見えた。しかしそれも長持ちせず、ついに本降りとなってしまった。こういうのはたいがい登山口
に着くと止むものだ。
とても優しい感じの山だった。紅葉がそう感じさせるのかもしれないが、ゆっくり歩くのには丁度
良い山だ。今回往復5時間もかからなかった。足の速い人は一ノ峰や、さらに二ノ峰へ行けると
思う。
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晴れて青空が出てきたので白山中居神社をぶらつくことが出来た。杉の巨木が林立していて
驚かされるが、それだけに、いにしえの昔から続く神社なのだろう。
こんな大杉が林立している